先日、蔦屋書店の文具コーナーを散策していると、一際目を引く筆記具がありました。
それがこちら。

一度通りすぎそうになったのですが、その強烈なインパクトに目を惹かれました。
ガラスペンにしては珍しい、ほとんど装飾のないシンプルなデザイン。
試筆してみると書き味も良く、「確かにこれなら毎日使いたくなる」と感じる安心感があったので、即購入してしまいました。
そんな素敵なガラスペンの魅力を、紹介します。

HARIO毎日使いたいガラスペンとは

毎日使いたいガラスペンは、ハリオサイエンスが販売するガラスペンです。
「ガラスペンの居場所は、引き出しではなく、バッグの中にあるべき。」というコンセプトで作られており、安定感のある太い軸や、持ち運べるコンパクトな長さで作られています。

多くのガラスペンとは真逆の立ち位置に向かおうとしているんですね。
毎日使いたいガラスペンの製品情報
毎日使いたいガラスペンは2種類用意されており、それぞれ「GROOM(花婿)」「BRIDE(花嫁)」と名付けられています。
今回購入したのは「GROOM」です。
サイズ(mm) | 幅13mm × 奥13mm × 長さ130mm |
軸径 | 10mm |
材質 | 耐熱ガラス |
ハリオサイエンスについて
ハリオサイエンスは、理化学用品(フラスコやビーカーなど)を製造しているメーカーです。
親会社のハリオからはキッチン用品なども販売されているので、「どこかで見たことがある人もいるのでは」と思います。
1912年の創業時から一貫して耐熱ガラスを製造しており、国内で唯一の耐熱ガラス工場を持っている老舗のガラスメーカーです。

ボクもお店で見かけたとき、「どこかで聞いたことある会社だな」と感じました。
HARIO毎日使いたいガラスペン フォトレビュー
さっそく、毎日使いたいガラスペンを見ていきましょう。
パッケージは水をイメージしているような、青いマーブル調になっています。

箱の側面や裏側には、コンセプトや製品に込めた想いが書いてあります。
「このガラスペンを使って楽しんでもらいたい」という、作った方々の情熱を感じますね。

箱はスライド式でした。
開けてみると、ペンが動いてぶつかったりしないように、しっかりと固定してあります。

取り出してみました。
軸にはねじり加工などは一切なく、シンプルな棒状のデザインです。

ガラスはきれいな水のように透き通っていて、軸のデザインをより際立たせています。

ペン先と軸の間の部分が、少しだけ丸く膨らんでいるのが、デザイン上のアクセントですね。

ペン先にはガラスペン特有の溝が造られています。
真っ直ぐな溝で、ここにインクが溜まって筆記できるようになっています。

見づらいですが、ペン先の先端はわずかに丸められています。
このちょっとした丸みがないと、常にガリガリと紙を削ってしまい、ペンとして使えなくなってしまいます。

後端はキレイに丸めてあり、試験管のような緻密さを感じます。


ガラスの老舗が作っただけあるな…と感じさせてくれる一本です。
HARIO毎日使いたいガラスペンの書き味
ガラスペンはその名の通り、ガラスでできています。
万年筆などとは異なり、しなりなどが全くありません。

筆記時のあたりは硬く、鉄の棒で書いているようなイメージです。
基本的にはサリサリとした書き味で、角度によって多少変化します。
- 45度より立たせる:滑らかに滑るような印象
- 45度より寝かせる:サリサリとした抵抗感が顕著になる
これは、ペン先が「*」のようになっているので、寝かせて書くと山の部分が紙にあたってしまうからです。


ペン先形状のせいなので、ガラスペンならどれもあまり変わらないかも。
筆記時の角度や個体差によって字幅は変わりますが、ボールペンでは1.0mmに、国産万年筆のMに近い字幅です。
インクの濃淡も楽しめつつ、普通に文字を書いても楽しめる字幅に調整されています。

HARIO毎日使いたいガラスペンの良い点・メリット
実際に毎日使いたいガラスペンを使って感じた、良い点・メリットを紹介します。
その①:シンプルで飾り気のないデザイン
毎日使いたいガラスペンは、装飾のほとんどない、シンプルで飾り気のないデザインをしています。


何度見てもこのシンプルなデザインは、飽きがきません。
このデザインの理由は、ハリオサイエンスの公式サイトで解説されています。
実用してもらいたいからこそ、シンプルになったんですね。
2019年に発売当時は、太くて短い、装飾のない透明なガラスペンは、
ほとんどありませんでした。
装飾が多く、カラフルで、細くて長いガラスペンは、
とっても素敵ですよね。
素敵なものほど大事にしすぎて引き出しにしまいがちになってしまうと思います。~中略~
シンプルなデザインなのは、
「ハリオサイエンス 毎日使いたいガラスペン GROOM」より
こだわらなかったからではなく、こだわった結果なのです。
技術のあるガラス職人さんが作る、シンプルで贅沢なガラスペンです。
ちなみに、毎日使いたいガラスペンは、第29回 2020 日本文具大賞のデザイン部門でグランプリを受賞しています。

こういった削ぎ落したデザイン、非常に好印象です。
その②:比較的安価で安心して購入できる
毎日使いたいガラスペンは、定価7,700円(税込)です。
この価格は、信頼できるメーカーが作ったと考えると、とても安価です。

たとえば、ガラスペンで有名な佐瀬工業所のホームページを見てみると「おおむね20,000円から」と、高価なのが分かります。
「ちゃんとしたガラスペンが欲しい……、でも初めて買うのに20,000円は高いよね……。」なんて人には特にオススメ。
耐熱ガラスの老舗のハリオが作って「7,700円」という価格は、お買い得だなと感じます。

大手メーカーが作っている安心感がありますよね。
HARIO毎日使いたいガラスペンの気になる点・デメリット
続いて、毎日使いたいガラスペンを使って感じた、気になる点・デメリットを紹介します。
その①:書き味は個体差があるので、できれば試筆して購入すること
先にも伝えましたが、ガラスペンはハンドメイドなので、書き味は個体差があります。
なので、できれば試筆して購入することをオススメしています。
ボクも今回、毎日使いたいガラスペンを実店舗で試筆してから購入しています。


使ってみて合わなさそうだったら、購入を見送るつもりでした。
基本的にこういったハンドメイドの製品も、製品テストをしたうえで出荷されています。
なので、「届いたけど不良品で、全く書けなかった。」なんてことはほとんどありません。
しかし、使ってみて自分に合うかはやはり別ですよね。
使っていて楽しいと感じるガラスペンライフを送るためにも、試筆して購入しましょう。
その②:インクボトルの口に引っかかる可能性がある
ボクが購入した「BROOM」は、ペン先のすぐ上あたりが丸くふくらんでいます。
この部分が、インクボトルの口と当たってしまい、引っ掛かってしまう可能性があります。

これは実際に起きた事なんですが、エルバンのアニバーサリーインクを使おうとした際、インクボトルの口が狭くてガラスペンが引っかかってしまい、インクをつけるのに手間取ってしまいました。
ふくらみの部分の直径が13mmなので、それ以下のサイズだと引っかかってしまいます。

小容量のインクボトルだと、引っ掛かってしまう可能性もあるので要注意です。

毎日使いたいガラスペンにオススメのインク
ガラスペン専用のインクなどはありませんが、万年筆用のインクを使えば大丈夫。
万年筆では使いづらいインクを使ってみるとより楽しいです。
カラーインク
カラーインクは黒・ブルーなどと異なり、使いどころが少し限られてしまいがちです。
なのでちょっとした時に、サッと使えるガラスペンで使うのがオススメです。
パイロット 色彩雫(いろしずく)ミニボトル
色彩雫は、日本の情景をイメージしたインクシリーズです。

2021年に新色が3色追加され、2022年5月現在、24色のラインナップがあります。
色彩雫にはミニボトルがラインナップされているので、そちらを購入するのがオススメです。


たまに限定色なんかも発売されたりするので、個人的にもイチオシのインクシリーズです。
セーラー万年筆 SHIKIORI -四季織-
四季織も、日本の情景をイメージしたインクシリーズです。
色彩雫と比較して、少し柔らかい印象の色味が多いのが特徴です。
こちらも2022年に新色が3色追加され、2022年5月現在、24色のラインナップがあります。



四季織シリーズは、マーカーや万年筆などもラインナップされている人気シリーズです。
ラメ入りインク
通称「シマーリングインク」と呼ばれているインクです。
ラメが入っているので万年筆には敬遠されがちですが、その美しさは垂涎もの。
「ガラスペンで使うためのインク」と言っても過言ではありません。
エルバン アニバーサリーインク
まずは先ほど紹介した、エルバンのアニバーサリーインクです。

2022年5月現在では、9色のラインナップがあります。
1色3,000円以上する高価なインクなので、最初は下記のコフレで試してみるのがオススメです。

ダイアミン シマーリングインク
「ラメ入りインクと言えば……」というメーカー、ダイアミン。
全部で20色以上ラインナップされており、インクによって、金ラメと銀ラメが使い分けられているのが特徴です。
その中でも特にオススメなのが、アラビアンナイトです。
紫+銀ラメの幻想的な印象は、吸い込まれるような魅力をもつ色味です。


この色は本当にズルい……。空一面に広がる星々を想像とさせるようなインクです。
ガラスペンと一緒にあると便利な物
ガラスペンを楽しむ上で、一緒にあると便利な物を紹介します。
インクポット
ガラスペンには適宜インクをつけて使いますが、その度にインクボトルを開け閉めするのは大変です。
また、開け閉めしているうちにインクボトルの中にゴミが入ってしまうと、カビの原因にもなってしまいます。
そんな手間やトラブルを減らしてくれるのがインクポットです。
ガラスペンと合わせて、ハリオからは2種類「CAKE(ケーキ)」「BOUQUET(ブーケ)」というインクポットがラインナップされています。

「CAKE」は5cc、「BOUQUET」は3ccのインクを保持できるので、ペン先にインクをちょっとつけて使うのにちょうど良さそうです。


洗浄用コップ
ガラスペンを使った後には、必ず水洗いが必要です。
水でサッとゆすぐだけでOKなので、使っていないコップなどを用意すれば大丈夫。

ボクは手元にあった、使っていない計量ビーカーを使用しましたが、せっかくならハリオのビーカーを合わせて使うとオシャレです。
公式サイトでは、200mlか300mlのビーカーが推奨されているので、どちらか好きな方を選べば大丈夫ですね。



今使っているのは手元にあっただけの計量ビーカーです。ハリオ製品を買って出直してきます。
まとめ:本当に毎日使いたくなるガラスペン

ハリオ 毎日使いたいガラスペンは、その名前の通りの魅力をもったガラスペンです。
シンプルなデザインや高すぎない価格など、コンセプトを実現するために一生懸命考えて作ったんだろうなぁと感じるクオリティです。
「ガラスペンはまだ使ったことないんだよね……」なんて人にもオススメなので、毎日使いたいガラスペンを検討してみてはいかがでしょうか。
