こんにちは、けいたろー通信のカクタケイ(@kakutakei)です。
デスクワークやモバイルワークをしているなら1台は持っておくと便利なのがモバイルモニター。
ちょっと作業領域を広げたいときや外出先でプレゼンする際など、あるとスマートに仕事が進められて便利なんですよね。
そこでオススメなのがInnoView PM406。15.6インチ/FullHD/60Hzのシンプルなモバイルモニターです。
価格もセール時には14,000円ほどになることもあり、コストパフォーマンスに優れた1台。初めてモバイルモニターを購入するとしても手が出しやすい価格なのが魅力的です。
この記事ではInnoView PM406の特徴や使用感について、詳しくレビューしていきます。
InnoView PM406の特徴・仕様
InnoViewは2007年に設立した中国 深圳の会社。日本では主にAmazon.co.jpをメインにモバイルモニターを販売しています。
今回紹介するPM406は同社のモバイルモニターラインナップの中で1番スタンダードな製品。15.6インチ・FullHD・60Hzと必要十分なスペックを持っています。
機器によってはUSB-Cケーブル1本だけで使える取り回しの良さが魅力。スマホなどで使うには外部電源が必要になりますが、モバイルバッテリーでも駆動できるので困りません。
また、USB-CだけでなくminiHDMIにも対応しているので、Nintendo SwitchやPS5などのゲーム機やHDMIしかないPCでも接続できます。
商品名 | InnoView PM406 |
---|---|
本体サイズ | 355 × 221 × 10 mm |
画面サイズ | 15.6インチ 16:9比率 |
解像度 | 1,920 × 1,080 |
パネル種別 | IPS系 |
視野角 | 178° |
リフレッシュレート | 60Hz |
サウンド | デュアルステレオスピーカー 3.5mmオーディオジャック |
接続端子 | USB-C ×2(映像入力・電源入力兼用) miniHDMI |
カラーリング | ブラック シルバー |
重量(実測) | 本体:638g カバー:440g |
価格 | 17,999円 (2023年11月26日時点) |
InnoView PM406の外観
さっそくInnoView PM406を開封していきます。
箱は白基調でクリーンな印象、ノートパソコンでも入っているのかというほど強固な作りでした。これなら輸送中の故障もなさそう。なにより開封時点での安心感も違います。
蓋を開けてみると、内部の保護もバッチリ。ディスプレイは上下からスポンジで挟み、スポンジで四隅を固定。アクセサリは1つずつ隙間を作って丁寧に梱包されていました。
ここまで丁寧に保護してあるのにはさすがにビックリしました。
内容物は以下の通り。ACアダプタやクリーニングクロスまで入っている手厚さには驚きです。
付属のユーザーガイドは接続方法やFAQなどが細かく記載されており、はじめてモバイルモニターを使う人でもこれさえ見れば難なく使えるほど丁寧なものでした。
海外のメーカーらしく日本語が一部あやしいところもありますが、だいたいのニュアンスは理解できたので問題なさそうです。
パッケージから出した時点では、PM406は専用のカバーに覆われたまま。カバーは合皮のような加工が施されており、軽くひっかいても傷などにはなりにくそう。
厚みも2mmほどあり、強固にモニターを守ってくれそうです。
カバーを外してディスプレイ面を確認。パネルにはアンチグレア加工、ベゼルはマット加工のプラスチックとなっており、明るい場所でも反射が抑えられて使いやすい仕上げになっていました。
モバイルモニターとしては安価な部類ですが、下以外の3辺は狭額縁になっていてスマートな印象です。
ディスプレイ下部にはInnoViewのサポート連絡先などが記載されており、使用中に故障などが疑われてもすぐに問い合わせられます。
サポート連絡先などの表示はシールなので、気になったら剥がせます。
続いて背面を確認。背面は段付きになっており、下段に75mmのVESAマウント用穴が2つ用意されています。本来は4つ穴ですが、モニター重量が圧倒的に軽いので2穴でも十分そうです。
背面はさわるとひんやりしており、おそらくアルミなどの金属製。細かいマット加工が施されていますが、指紋はわりと残りやすかったです。
ちなみにこの段付きはただのデザインではなく、専用のカバーを取り付けた際にほぼフラットになるようにできています。おかげでカバーを取り付けても野暮ったくなりにくく、持ち運び時の利便性も考えられていました。
ディスプレイ面に向かって右側面には、USB-Cポートが2つ、mini HDMIポートが1つレイアウト。USB-Cポートは2つとも電源・映像入力兼用です。
左側面には3.5mmオーディオジャックとダイヤル調スイッチ、電源ボタンがレイアウト。ダイヤル調スイッチは上下のほかに押し込みができるようになっていて操作性は良好。
モニターのメニューは往々にして操作しづらいことが多いですが、PM406は直感的に操作しやすいと感じました。
本体の底面にはゴム脚とデュアルステレオスピーカーも搭載。
スタンド使用時に倒れづらいだけでなく、その隙間からスピーカーの音が反射するようなつくりになっていて、予想以上にボリュームの感じられる仕様でした。
InnoView PM406の使い方・接続方法
InnoView PM406の使い方や接続方法を解説します。
USB-CだけでなくHDMIにも対応しているので、スマホ・タブレット・PC・ゲーム機などさまざまな機器と接続できます。
接続ポートについて
InnoView PM406は、本体右側面にあるUSB-C・mini HDMIからの映像入力に対応しています。
接続する機器がUSB-CポートからのDP Alt Modeに対応していれば、USB-Cケーブルを1本接続するだけで、映像出力とモニターへの電力供給が可能。すぐに使えるようになります。
USB-Cはどちらも映像入力・電源供給兼用。ケーブルの取り回しに悩むことはありません。
もしDP Alt Modeに対応していない場合は、HDMIポートからの映像出力が必要になります。その場合はPM406への電力供給を別に行う必要があるため、付属のACアダプターやモバイルバッテリーなどが必要です。
ただしモバイルバッテリーはなんでもOKということはなく、付属のACアダプターと同じ18W以上の出力があるものを使うのがベター。
筆者はCIO SMARTCOBY Pro Plug(最大30W出力)を使っており、問題なく動作しています。
カフェや来訪先で使う場合は、モバイルバッテリーを用意しておくとどこでもつかるようになって便利ですよ。
PM406の設定操作方法について
InnoView PM406は、左側面にあるスイッチとボタンから明るさ・音量などの操作が行えます。
上のスイッチを押し込むとメインメニューに入り、明るさや色設定、オーディオ設定などの細かい設定が行えます。
上のスイッチを押し込まずに直接上や下にスライドした場合、明るさや音量のショートカットメニューに入ります。
下のボタンは1回押しで入力信号の切り替え、5秒の長押しで電源オンオフが行えます。メインメニューやショートカットメニューに入っている場合は戻るボタンとして機能します。
言葉にすると複雑ですが、付属の説明書にわかりやすく記載されているので安心してください!
スタンドカバーの使い方
カバーにしたい時
上からぐるっとディスプレイ面を包むようにして使います。背面の段差部分を基準に、折り目に合わせてぐるりと1周回せば全体がカバーできます。
側面のみカバーされませんが、マグネットで固定されるので横からPM406が滑り出てしまったりすることはありません。
上の写真では、わかりやすいようにモニターをズラして飛び出させています。本来はしっかりと全体がカバーされるので安心してください。
スタンドにしたい時
カバーをスタンドとして使うには、以下の手順で展開します。
- 手順1カバーを下から剥がして持ち上げる
背面からカバーを剥がして下からぐるっと持ち上げ、そのまま裏側まで回しきります。
この時、モニターとカバーをくっつけている磁石部分はそのまま貼り付けたままにします。
- 手順2そのまま背面まで回しきる
InnoViewのロゴが見えるまで回したら、モニター下側を手前にスライドさせつつ、ゴム脚を2本の溝のどちらかにひっかけます。
- 手順3回したカバー下部をテントのようにモニター側に押し込む
上側を本体側に押し込んで下側に三角形の空洞ができていると、スタンドとして機能するようになります。
初めてスタンドカバーを使おうとした時、使い方がわからずに苦労しました。言葉での説明は難しいんですが、上の写真のようになっていればOKです。
各機器との接続方法
InnoView PM406とPC・スマホ・Nintendo Switchなどを接続する方法を解説します。
PCの場合
接続したいPCにUSB-Cポートがあり、DP Alt Modeに対応している場合、PM406との接続は付属のUSB-Cケーブル1本を接続すればOKです。
DP Alt Modeに対応していれば、映像出力と電力供給を1本のUSB-Cケーブルでまかなえるんです。
接続したいPCにUSB-Cポートがない場合、また、USB-CポートはあってもDP Alt Modeに対応していない場合、HDMI to mini HDMIケーブルを接続して映像を出力します。
合わせてPM406への電力供給が必要になるため、付属のACアダプターや18W以上で出力できるモバイルバッテリーを別途用意する必要があります。
「USB-Cポートがある=DP Alt Modeに対応している」わけではないので、お使いのPCの対応状況は、各メーカーに直接問い合わせるのがオススメです。
スマホ・タブレットの場合
前提として、スマホ・タブレットを接続する場合、機種自体がDP Alt Modeなどのビデオ出力に対応している必要があります。
DP Alt Modeに非対応の場合、USB-Cケーブルを接続してもモニターに映像が出力されることはありません。
有名どころだとGoogle PixelシリーズがDP Alt Modeに非対応です。気になる方はお使いの機種のメーカーに問い合わせてみてください。
接続したいスマホ・タブレットがUSB-Cポートの場合、USB-Cケーブルを1本接続するだけで使える場合と、そうでない場合があります。
ケーブル1本で映像出力された場合、別途電源を供給する必要はなく、そのまま使えます。
ただしPM406の明るさを上げた際に「信号なし」になってしまう場合や、スマホのバッテリーの減りが早くて気になる場合は、ACアダプターやモバイルバッテリーから電力を供給する必要があります。
ケーブル1本での接続の場合、PM406は省電力モードで駆動している可能性が高いです。なので輝度を上げると電力が不足して、駆動できなくなってしまうんです。
ケーブル1本で接続しても「信号なし」と表示されて映像出力されない場合、PM406を駆動する電力が足りていないので、別途ACアダプターやモバイルバッテリーから電力を供給する必要があります。
ちなみにボクの環境の場合、iPad Airでは1本で映像出力可能、Galaxy Z Fold5/Flip5では電力不足で外部電源が必要でした。
使用する端末によって動作が異なるため、実際に使って確かめてみるのが1番確実です。
Lightningポートを搭載したiOS機器の場合、Apple Lightning – Digital AVアダプターやそれに準ずる製品が必要になります。
まずiPhone・iPadにアダプターを接続し、アダプターからHDMI to mini HDMIケーブルでモニターに接続。最後にLightningケーブルでアダプターに電力を供給すれば、映像出力が可能になります。
アダプターが必要だったりケーブルが複雑だったりと、LightningポートのiOS機器からの接続は手間が多いのであまりオススメしません。
Nintendo Switchの場合
Nintendo SwitchとPM406を接続するにはドックあり・なしどちらでも行うことができますが、より手軽なドックなしでの接続がオススメです。
まずNintendo SwitchとPM406をUSB-Cケーブルで接続、続いてPM406にACアダプターやモバイルバッテリーで電力供給を行えば使えるようになります。
ドックを使わずに直接ケーブルを繋ぐだけで大画面でゲームが楽しめます。
InnoView PM406のレビュー
InnoView PM406を使って感じたことを6つ紹介します。
15.6インチ/FullHD/60Hzで快適に使える
InnoView PM406は15.6インチでFullHD解像度(1,920×1,080)、リフレッシュレートは60Hzと主要なノートPCのモニターと近いスペックを持っていて快適に使えます。
15.6インチのサイズ的にもFullHD解像度はちょうど良く、PDF資料やパワポを表示してもにじんで見づらいなんてこともありません。
解像度が4Kなどになればよりキレイに見えるようになるものの、それと合わせて接続する機器の負荷も増えてしまったり、文字が小さくなりすぎて150%〜200%の表示倍率で使うことになるため、FullHDくらいがちょうど良い塩梅だと感じます。
リフレッシュレートも60Hzと申し分なく、資料などをスクロールしながらでも読めますし、動画視聴時でもスムーズに動作してくれます。
USB-CだけでなくHDMIでの接続もできるのでゲーム機との接続もテスト。マリオパーティやゼルダの伝説などのカジュアルなゲームならストレスなく楽しめました。
ただしAPEX Legendsをプレイした時には60Hzでは物足りなさを感じたので、「仕事用としてだけでなく、息抜きにFPSや格ゲーなども楽しみたい!」という場合は同社の「PM501(18.5インチ/100Hz)」を選んだほうがいいでしょう。
ブルーライトカット機能もあるので、
視野角178°なのでどんな環境でも見やすい
InnoView PM406はIPS方式のパネルを使っており、178°の広い視野角を実現。縦横斜めのどんな角度から見ても色が変になったりすることがないので、さまざまなシーンで活躍できます。
たとえばリビングのローテーブルに置いてゲームをするときや、会議室で複数人に見せながらプレゼンするとき、スペースの限られているカフェのデスクでデュアルモニターにしたいときなど。
どんな向き・角度でおいてもクッキリと画面が見られるので、いつでもどこでも快適に使えます。
ゲームやビジネスユースには十分なスピーカー
InnoView PM406にはデュアルステレオスピーカーが搭載されているので、スピーカーを用意することなくゲームや動画を楽しめます。機器との接続には音声出力も兼ねているUSB-CかHDMIケーブルを使うので、他のケーブルを繋ぐ必要もありません。
仕様表には「デュアルステレオスピーカー」としかないため出力は不明ですが、Nintendo Switchに接続して使った時も「100%の音量だとこんなに大きな音で出せるのか」と感心したほど。
音割れもなかったので家族や友達とゲームを楽しんだり、客先でプロモーション映像を見せたりするのに役立ちます。
もし1人で映画や動画をじっくり楽しみたかったり、もう少しいい音質のスピーカーに繋ぎたい場合は、側面の3.5mmオーディオジャックからヘッドホンやスピーカーに接続すればOKです。
NTSC45%/sRGB80%でクリエイティブワークには不向き
InnoView PM406は1,677万色(8bit)の表示に対応していますが、色域カバー率はNTSC45%、sRGB80%とすこし低め。映像・写真・イラストなどのクリエイティブワークには物足りなさを感じます。
とはいえ、色域カバー率が高いモニターと比べると色の違いが感じられますが、事務作業やゲームなどのカジュアルユースなら全く気にならないのも事実。
iPad Airで原神を表示しつつミラーリングしてみましたが、iPadと比べるとPM406は白っぽいのがわかります。とはいえ、単体で見てしまえばそこまで気にならず、人によってはむしろiPad側が色鮮やかすぎるように感じる場合もありそうです。
スマホなどと比べれば「むむっ」と感じるかもしれませんが、単体で使う場合には全く気になりませんでした。
剛性が高くて持ち運びも安心
InnoView PM406はアルミ製のボディを採用。最薄部4mmの薄型設計ながらも剛性があり、持ち運び中の故障を心配することなく、安心して持ち運べます。
その反面、本体のみで実測638g、カバーのみで実測440g、合わせて1,078gのヘビー級の重量になっているのが気になるところでもあります。
モバイルモニターは持ち運び中の不意な圧力に耐えられるように剛性を上げたり、露出しているディスプレイ面を守るカバーが必要になるので、重量と安心感はトレードオフ。
ここを妥協すると壊れやすくなってしまう可能性もあるので、必要な経費だと考えるべきだと感じています。
VESA対応で小型のデュアルモニターとしてもつかえる
InnoView PM406は75mmのVESAマウントに対応。モニターアームを用いることで、小型のデュアルモニターとしても活用できます。
作業効率を考えてデュアルにしたいと思ってもデスクスペースが足りなくて諦めざるをえないこともありますが、PM406ならコンパクトなので限りあるスペースでも問題なし。
USB-Cケーブルで接続できれば据え置きモニターのようなACアダプターもなく配線もカンタンなので、「大きな2枚目はいらないけどあとちょっとだけ広ければ……」というところにスポット的に増設できて実用性バツグンです。
InnoView PM406はこんな人にオススメ
InnoView PM406は仕事にもゲームにも使い勝手がいいモバイルモニターです。
セール時14,000円前後ながらも15.6インチ、FullHD解像度、スタンド機能付きカバーなど必要な機能が揃っており、コストパフォーマンスの面でも優れています。
PCやタブレット、ゲーム機などとの接続はUSB-Cケーブル1本で済むだけでなく、外部電源が必要な場合でもモバイルバッテリーをモニターに繋げば駆動できるので、いつでもどこでも便利に活用しやすいのも魅力的です。
Switchと繋げばいつでもどこでも大画面でゲームができるのが最高です。
InnoView PM406のレビューまとめ
InnoView PM406をレビューしました。
ボクはInnoView PM406を「クラムシェルで使っているMacBookのデュアルモニター」「息抜き用のSwitchを大画面で楽しむ」「Galaxy Z Fold5でのモバイルワーク環境」などさまざまな用途で活用中。
場所も家だけでなくカフェに持ち出すこともあり、ケーブル1本+モバイルバッテリーで使える取り回しの良さが気に入っています。15.6インチ、FullHDで必要十分なスペックを持っているのもGood。
特に気に入っているのがゲームをやりたい時だけNintendo Switchと繋ぐこと。
あえてメインの32インチモニターには繋がないことで、用意するのに一手間かかってゲームに手が伸びることを抑えられつつ、プレイし始めても長時間やり続けないようにするのに一役買っています。
モバイルモニターは実際に使ってみればその便利さを実感するものの「なくても何とかなるでしょ?」と思われがちなアイテム。
PM406はセール時14,000円ほどで試しやすい価格なので、気になったらまずは試してみるのがオススメ。必要な時だけ作業領域を拡張できたり、外出先でも大画面でゲームできるのはとても快適で、痒いところに手が届くのを実感できますよ。
以上、カクタケイ(@kakutakei)でした。