こんにちは、けいたろー通信のカクタケイ(@kakutakei)です。
ここ数年、オープン型のイヤホンが急速に普及。中でも主流なのはOladanceやShokzなどの耳掛け式の製品です。
ですが耳掛け式は長時間使っていると耳の上側に違和感が出てきたり、メガネやマスクと干渉してしまって使いづらい欠点もあるんですよね。
オープン型イヤホンは耳をふさがないので作業時などに重宝するんですが、どうしても装着感が気になってしまうんですよね……。
そこでオススメなのが、HUAWEI FreeClip。イヤーカフ型と呼ばれる、耳にはさんで使うタイプのオープン型イヤホンです。
独自のC-bridge Designを採用したことで耳にふわっとフィット。装着感の軽さが何よりの魅力で、長時間使ってもまったく疲れない・痛くならないんです。
オープン型イヤホンながら音も十二分によく、カナル型の同価格帯と比べてしまうとさすがに厳しいんですが、カジュアルリスニングに最適な聴き疲れない音が気持ちいいのも魅力的。
装着感とサウンドのどちらも犠牲にしておらず、まさにオープン型イヤホンの決定版とも言える優秀さだなと感じました。
この記事ではHUAWEI FreeClipの特徴や使用感について、詳しくレビューしていきます。
HUAWEI FreeClipの特徴・仕様
HUAWEI FreeClipの特徴・仕様について紹介します。
商品名 | HUAWEI FreeClip |
---|---|
ケースサイズ | 約59.70 × 約51.95 × 約27.35 mm |
重量 (イヤホン単体) | 約5.6g |
重量 (充電ケース) | 約45.5g |
ドライバー | 約10.8mmダイナミックドライバー |
Bluetoothバージョン | 5.3 |
対応コーデック | SBC AAC L2HC |
防水防塵 | IP54(イヤホンのみ) ※ケースは防水非対応 |
カラーリング | ブラック ラベンダー |
価格 | 27,800円 |
今回紹介するHUAWEI FreeClipのカラーはブラック。表面はマット仕上げになっており、指紋や汚れなどが目立ちにくくなっています。
ケースにはさりげなくHUAWEIのロゴとLEDインジケーター、USB-Cポートがあるくらい。カラーリングのおかげもあってディテールが目立ちにくく、質実剛健な印象もあります。
背面はさらになにもなくシンプル。ブラックメッキされたヒンジ部分がワンポイントアクセントになっていてカッコイイですね
ケースの開口部は斜めにカットされているため、イヤホン本体が大きく飛び出して取り出しやすくなっています。
HUAWEI FreeClipは特徴的なハンガー部分(C-bridge)が掴みやすいので、取り出し時は他の完全ワイヤレスイヤホンと比べても落としづらいですね。
というより、落とす方が難しいレベルの取り出しやすさです。
中央側に配置されているのが耳の裏側にくる部分(コンフォートビーンズ)、外側に配置されているのが音が出る部分(アコースティックボール)です。
イヤホン本体のカラーリングはケースとは異なりツヤツヤかつメタリック感のあるもの。写真を撮る際にかなり苦労するほどで、周りにあるものを全て反射して映してしまう、鏡のような反射の強い色になっています。
おかげでぱっと見の印象はかなりラグジュアリー。
イヤホンというよりはアクセサリーのような色味なので、HUAWEI FreeClipを知らない人からしたら、装着時は大きめのピアスをしているようにしているようにしか見えません。
ちなみにここまで見て気づいた方もいるかもしれませんが、HUAWEI FreeClipは左右対称のデザインになっています。
どちらが左(もしくは右)につけられたかを検知する「左右自動識別」がついているので、ステレオ音楽のLRチャンネルがひっくり返ってしまうようなことはなく、自由に何も考えず装着できるようになっています。
おかげで片方だけヘッドセットとして使ったり、両方外した瞬間にどちらが左かわからなくなってしまっても大丈夫なんです。
HUAWEI FreeClipはHUAWEI純正アプリ「AI Life」に対応。
アプリを活用することで様々な設定ができるようになるので、FreeClipを活用する際は導入しておきましょう。iPhone・Androidスマホのどちらでも使えます。
独自のC-bridge Designで耳に自然にフィットする装着感
HUAWEI FreeClipは「アコースティックボール」「C-bridge」「コンフォートビーンズ」と呼ばれる3つの部位で構成されるC-bridge Design(シーブリッジデザイン)を採用。
C-bridgeには形状記憶合金のニッケルチタン合金を使用したことで、弾性と耐久性を両立。耳に自然にフィットする装着感になるように設計されています。
装着も一瞬で、耳にむかって「C」の開いている部分を軽く押し込んでいくだけ。耳にあたるとC-bridgeが自然と広がり、自然と耳にはさまってくれます。
軽くはさんでいるだけなので耳への圧迫感や痛みはなし。すこし違う角度で見てみるとわかりますが、C-bridgeの部分は完全に耳から浮いており、耳への違和感がない設計になっています。
重さもたったの5.6g(片側)しかないので、長時間装着していても重さで痛みを感じたりすることもありません。
この独自のデザインのおかげで、人それぞれ異なる形をしている耳にはさんで使う製品ながらも、誰が使っても安定してフィット、かつ快適に装着できるようになっているんです。
設計には、1万人以上の耳の形状データを活用しているので、HUAWEI FreeClipを装着して違和感を感じる人はほぼいないでしょう。
イヤホンのどこを触っても操作できる
HUAWEI FreeClipの操作はタップ式。イヤホン全体のどの部分をタップしても反応するようになっているので、サッと使いたい時にも迷わずスムーズに使えます。
その上、誤作動しやすいシングルタップ操作が無効になっているので、意図せず触ってしまったり、ズレを直すために触っても大丈夫。
通常のタッチセンサー式のイヤホンだとズレた場所をタッチして反応しなかったり、1回触れたつもりが2回になっていたりといったことがありますが、HUAWEI FreeClipではそういった誤作動はまったくありません。
独特な形なので操作しづらい……なんてことはなく、むしろ他のイヤホンよりよほど操作しやすいくらいです!
約10.8mmのデュアルマグネットダイナミックドライバーを採用
HUAWEI FreeClipはデュアルマグネットで駆動する約10.8mmのダイナミックドライバーを採用。
オープン型ながらも低音から高音までバランスよく感じられるオールマイティな音になっており、ガッツリと音楽を楽しむというよりはカジュアルリスニングに使うのがピッタリな印象でした。
周囲の音を聞きながら使えるので、生活やワークアウトに音楽のレイヤーを1枚足して使う感じ。子育て中や在宅中など、周りの音を気にしていないといけないシーンで大活躍してくれます。
以前レビューしたHUAWEI FreeBuds Pro 3と同じような音の印象でした。HUAWEIの音作りは万人受けテイストなのかもしれません。
DNN通話ノイズリダクション2.0でノイズレスの通話が可能
HUAWEI FreeClipはマルチチャネルDNN通話ノイズリダクションアルゴリズムに対応。2つのマイクと骨伝導VPUセンサーを兼ね合わせることで、通話中の騒音をしっかりとカットしてくれます。
部屋でロボット掃除機をガンガンにかけている状態で通話してみましたが、「いつもより少しだけザラつきがあるけど普通だよ」と評されるほど普段通りの声を届けられました。
これならどんなシーンでも気にすることなく相手と通話できそうです。
IP54の防水防塵で普段使いにも最適
HUAWEI FreeClipはIP54の防水防塵に対応。ワークアウト時の装着や、急な雨があってもまったく問題なし。
汚れてきたら濡れたタオルなどで拭いても大丈夫なので、イヤホンをいつまでも清潔な状態で使えます。
本体のみ約8時間、ケース込み約36時間のバッテリー持続時間
HUAWEI FreeClipのバッテリー持続時間は、本体のみで約8時間、ケース込みで約36時間とかなりの長時間使えるバッテリーになっています。
充電方法は2種類で、USB-Cケーブルでの有線充電もしくは最大2Wでのワイヤレス充電が行えます。
USB-Cでは約1時間、ワイヤレスでは約150分ほどで充電が完了するので、就寝時や入浴時などに充電しておくだけで十分なバッテリー持ちです。
また、10分充電するだけで最大3時間使えるようになる急速充電にも対応。急にバッテリー切れになってしまっても、少しだけ休憩していればすぐに使えるようになります。
イヤホン本体はケースに入れておけば、40分で0%からフル充電できます。
最大2台までのマルチポイント接続対応
HUAWEI FreeClipは最大2台に接続できるマルチポイント接続に対応。
私用スマホと仕事用スマホなどを同時に待機できるので、仕事中に家族や託児所などからの急な電話があっても大丈夫。
ボクはスマホとタブレットに接続することで、外出先ではスマホ、自宅ではタブレットでアニメや映画などを楽しむために活用しています。何も考えず同じイヤホンを使えるのでめちゃくちゃ快適です。
ほかのHUAWEI製品でマルチポイント機能を使っていますが、どの製品でも安定して使えています。
HUAWEI FreeClipのレビュー
HUAWEI FreeClipを実際につかって感じたことをレビューしていきます。
HUAWEI FreeClipの良いところ
HUAWEI FreeClipの良いところを3つ紹介します。
ずっとつけていられる軽快な装着感がGood
オープン型イヤホンはカナル型イヤホンと比べると長時間装着していても気にならないラクな装着感が魅力。
とはいえ、主流の耳掛け式だと長時間装着していたり、メガネやマスクと干渉して外れてしまったり耳が痛かったりと、じわじわ気になるんですよねー……。
その点、HUAWEI FreeClipなら装着中の違和感はほぼゼロとも言えるほどラク。耳に優しくはさんでいるだけなので不快感もありませんし、メガネと干渉して外れてしまうなんてこともありません。
一般的なイヤホンなら音楽や動画の視聴をやめた時には外してしまいますが、HUAWEI FreeClipなら「装着感ゼロ+周囲の音も完璧に聞こえる」ので、常時つけっぱなしでも大丈夫です。
ぱっと見のデザインもアクセサリーっぽいので、いかにもイヤホンをつけている感がないのもGood。
朝9時から夕方6時まで、仕事中にヘッドセット代わりにつけっぱなしにしていましたが、不快感はまったくありませんでした!
先日、友人とゲームをする際のボイスチャット用にHUAWEI FreeClipを使ってみましたが、4時間以上通話していても耳が痛くならないので、ゲームがいつも以上にはかどりすぎてしまいました笑。
今まではボイスチャットとゲームの音を両立するためにAirPods Proの外部音取り込み機能を使っていましたが、HUAWEI FreeClipならゲームの音もボイスチャットの音もどちらもクリアに聞こえて快適でした。
バッテリーもまったく問題なく、4時間使った時点でも25%もバッテリーが残っていてまだまだ気にせず使えそうでした。
AirPods Proでは4時間ほどでバッテリーが切れて困っていたので、何も気にすることがなくなって本当にラクになりました。
オープン型とは思えないパワフルかつ明瞭な印象の音
HUAWEI FreeClipの音は、オープン型イヤホンながらもパワフルで明瞭な印象。
オープン型イヤホン特有の低音の弱さは感じられず、低音から高音までバランスよく出ている印象で、長時間カジュアルリスニングするのにちょうど良い聴き疲れしない音だと感じました。
低音は脚色しすぎない適度なレベルで表現。ドラムやベースなどはズーンと響くような重さのあるものではありませんが、アイドル(YOASOBI)のイントロなどではしっかりとその迫力を感じられるものでした。
また、Brain Power(NOMA)やB.B.K.K.B.K.K.(nora2r)のようなテンポが極端に早く、断続的に低音を入れてくる曲でも対応できるキレの良さもあり、「10.8mmと小さめなダイナミックドライバーながらもデュアルマグネットを使って強力に駆動しているだけはある」と感じました。
もちろん中高音も低音に負けることなく表現されている印象。
雨模様(ツユ)や生きるよすが(月詠み)ではイヤホンの表現力次第でギターなどの低めの音にピアノの音が隠れがちになりますが、HUAWEI FreeClipではまったく問題ありませんでした。
どちらの曲も音が複雑に絡まり合うような部分がありますが、それでも1つ1つの音に意識を向ければ難なく聞き取れる明瞭さもあり、本当にオープン型なのかと疑いたくなるほどです。
しいていえばイコライザーの設定がないので、音を調整したくてもできないんですよね。
ただ、デフォルトの音でもカジュアルリスニングには十二分に気持ちいい音ですし、サウンドプリセットの4種類(デフォルト・高揚・高音強調・音声)がいい感じだったので、あんまり気にしていなかったりします。
特に「高揚」が元気な印象に味付けされていていい感じでした。
音漏れはほとんどない
HUAWEI FreeClipはオープン型のイヤホンなので音漏れがある……と思いきや、ほとんど音漏れはありません。
これは、再生している音と逆位相の音を外に向かって出す「逆音波システム」と、イヤホンの音の指向性がしっかりしているから。
そもそも外耳道にむかってまっすぐ音を出しているので音漏れしにくく、そのわずかな隙間からの音漏れも逆位相の音で弱まらせているので、オープン型なのに音漏れしにくいんです。
他のオープン型イヤホンであれば静かな会社内やパートナーが一緒にいるリビングなどでは使いづらさを感じますが、HUAWEI FreeClipなら場所を選ばずに使えて最高です。
HUAWEI FreeClipの気になったところ
HUAWEI FreeClipの気になったところを2つ紹介します。
装着位置がズレると、左右の音が違って聞こえてしまう
HUAWEI FreeClipは耳にはさむ独特な固定方法をとっていますが、ふと触ってしまったり、汗をかくほどの運動をすると装着場所がズレることがあります。
装着場所がズレると音が変わってしまうので、わりとすぐに気づいてしまうんですよね。
とはいえ、汗をかいて滑りやすくなったり触ってしまったりといった「外的要因があれば動く”かもしれない”」というほどのフィット感なので、普段使いしているだけでは早々ズレることはないので安心してほしいところ。
あくまで「通常のイヤホンとは装着方法が異なるため、ズレる可能性がゼロではない」ということで、念のため言及しました。
装着時のコツとして、耳の裏側にくるコンフォートビーンズをできる限り下側の付け根部分に寄せて装着すると、ちょっとやそっとじゃ動かなくなるのでオススメです。
軽く汗をかく程度のランニングをした際には汗が原因でズレることがありましたが、ただ頭を軽く振るだけでは動かずでした。
イヤホンだけで音量調節ができない
HUAWEI FreeClipはイヤホン単体での音量調整ができません。HUAWEI純正アプリのAI Lifeを使って設定変更することもできません。
オープン型のイヤホンは周りの音が聴きたいシーンで使うことが多いので、意外とボリュームの調整をしたいシーンが多いんですよね。
誤作動防止のためにシングルタップを無くしているので、ダブル・トリプルにぎゅっと機能を詰め込んでいるんですよね。しょうがないかと思いつつも、できれば対応していてほしかったなとも思います。
話したいときだけサッと外してしまうのもアリ。C-bridge部分が持ちやすいので、落とすこともほぼないでしょう。
HUAWEI FreeClipはこんな人にオススメ
HUAWEI FreeClipは今までカナル型や耳掛け式のオープン型イヤホンの装着感に悩まされていた人にオススメのイヤホンです。
耳にはさんで使うので痛みや違和感に悩まされることはなく、4時間以上続けて装着していてもまったく気にならないほど快適。テレワーク中のヘッドセットとしてずっとつけっぱなしにするのもアリです。
オープン型ですが音はパワフルかつ明瞭なので、音楽を聴くのが好きな人でも満足できるレベル。沈み込む低音や響き渡る高音まではさすがに厳しいですが、カジュアルリスニングにはピッタリな聴き疲れしないサウンドです。
音楽にどっぷり浸かりたいなら同社のFreeBuds Pro 3のほうがオススメ。FreeClipと同価格帯のカナル型イヤホンですが、デュアルドライバー構成のサウンドは2万円台とは思えないほど優秀です。
HUAWEI FreeClipのレビューまとめ
HUAWEI FreeClipをレビューしました。
オープン型イヤホンといえば耳掛け式が主流ですが、HUAWEI FreeClipの装着感の良さを実感してしまうと「全部この形になってほしい……」と思ってしまうほど。
4時間以上使っていても気にならない快適な装着感と音楽を楽しめるサウンドを両立しているので、常に音楽を楽しんでいたい人にとっては最高の相棒になってくれます。
イヤホン単体で音量調節ができないなどの気になるところはあるものの、このラクな装着感のメリットの前ではあってないようなもの。この快適さのためなら多少は目をつむれますね。
「周囲の音を聞きながら音楽を楽しみたい」「音楽は生活に欠かせない」といった人にはピッタリのアイテム。
これほど快適に音楽を楽しめるイヤホンはほとんどないので、ぜひ前向きに検討してみては。日々の生活の質をワンランク上げてくれますよ。
以上、カクタケイ(@kakutakei)でした。