この記事を読むと、パイロット エラボーについてわかります。
エラボーは使うだけで文字がうまくなる、不思議な万年筆です。
その理由を、エラボーを使って10年近く経つボクが、わかりやすく解説します。
それでは、みていきましょう。
パイロット エラボーは字が上手くなる魔法の万年筆

字が上手くなる秘密は、柔らかくもコシのある独特な書き味が理由
パイロット エラボーの秘密は、その特徴的なペン先が生み出す書き味にあります。

正面から見ると、上に向かってすぼんでいく、タケノコのような形をしています。
万年筆のペン先はエラが張るようなモノが多いですが、エラボーは全く違う形です。

横から見ると、ペン先の真ん中付近で盛り上がっていますね。
マンガなどに使う「ツケペン」を参考にして作られたので、この形になっています。

ペン先付近は比較的に平らになっています。
根本のラウンドとは異なり、ペン先付近で強い弾力を作っているのがわかります。

この「中央からペン先への盛り上がり」と「ペン先の平らさ」が合わさり、柔らかくもコシのある独特の書き味を生み出しています。
パイロット エラボーを購入した経緯
ボクがエラボーに興味を持ったのは、この動画が理由です。
動画内ではカスタムされたエラボーから、変幻自在の線で文字を書き連ねていきます。
ボクは、生み出される強弱自由な線を見て、思わず息を飲みました。
「生きた字を書きたい」
そう感じたボクはエラボーに興味を持ち、実際に購入に至りました。
パイロット エラボーの良いところ

- その①:文字がうまく見える
- その②:大人しいデザイン
エラボーの良いところを解説します。
その①:文字がうまく見える

エラボーを使うと、どんな人でも文字がうまく見えます。
これは、ハネ・ハライの表現や文字幅の変化がしやすく、文字に動きが出やすいからです。
他の万年筆でも動きの表現はありますが、エラボーはよりカンタンに表現できます。
その理由は、独特なペン先。

柔らかくもコシのあるペン先は、自分で狙わなくても線の強弱や濃淡の変化が起きやすく、自然とうまく見える文字を生み出せます。
なので、エラボーを使うと、どんな人でも文字がうまく見えるんです。
その②:どこでも使えるデザイン

エラボーはどこでも使えるデザインをしています。
- ロジウムメッキのペン先や装飾
- 艶やかに塗装された軸
- 刀のように凛としたクリップ
万年筆らしいバイカラーのペン先や、金メッキされた豪華な装飾などはありません。

全体的にシンプルに、高級感が表現されているので、「さりげない良いモノ感」が漂ってきます。
万年筆はどうしても目立つ筆記具ですが、エラボーなら目立つことなくどこでも使えますよ。
パイロット エラボーの気になるところ

- その①:金属軸は重く、樹脂軸は軽い
- その②:速記にはあまり向かない
エラボーの気になるところを、簡単に解説します。
その①:金属軸は重く、樹脂軸は軽い
エラボーは金属軸と樹脂軸が用意されており、どちらにも特徴があります。
- 金属軸
- 筆圧:軸重を使って調整しやすい
- 取り回し:動かしにくい
- 樹脂軸
- 筆圧:手で調整する必要がある
- 取り回し:動かしやすい
ペン先は同じですが、使い心地がまるで異なるので注意が必要です。
「腰を下ろして落ち着いて書きたい人」は金属軸を、「サラッと流れるように書きたい人」は樹脂軸が合ってますよ。
その②:速記にはあまり向かない

エラボーは速記にあまり向いていません。
これはエラボーだけではなく、やわらかいペン先の万年筆全てに言えることです。
速記する時は筆圧のコントロールが難しく、力がかかり気味になります。
結果、筆圧でペン先が開きやすく、痛む可能性があります。
エラボーを使うときは、肩の力を抜いてゆったり楽しむのがオススメです。
パイロット エラボーのよくある疑問
エラボーについての、よくある疑問に対してお答えします。
Q:エラボーの金属軸と樹脂軸の違いは?
A:前述の重量による使い方の違いに加え、装着できるコンバーターが異なります。
- 金属軸:CON-70(容量1.1cc)
- 樹脂軸:CON-40(容量0.4cc)
インク容量が大きく異なるので、ガシガシ使う人には樹脂軸は不向きかもしれません。

Q:フォルカン(FA)ペン先との違いは?
A:よく比較されますが、かなり違うペン先です。
- エラボー:柔らかいがコシが強く、意外と大きくしならない。
- フォルカン:腰砕けしたような柔らかさで、筆圧に比例するようにしなる。
やわらかいペン先を試したことない人には、フォルカンはあまりオススメできません。
ボクは過去にカスタム742のフォルカンを所有していましたが、あまりの柔らかさで、ペン先を2度痛めて修理しました。
万年筆に慣れて、筆圧が下がった頃に使うと、フォルカンの良さを体感できるのでオススメです。
Q:この動画のようなことをしても大丈夫ですか?
A:ダメです。壊れます。ボクも壊して、修理をお願いしたことがあります。
エラボーは、自然な筆圧で使うだけでキレイな字を書けるので、普通に使いましょう。
パイロット エラボーはこんなひとにオススメ
- 字を上手く見せたい人
- 自宅で万年筆を使う人
- 万年筆を楽しみたい人
- ペン習字などを練習する人
- 目立たない万年筆が欲しい人
エラボーは、上記の人におすすめです。
ボクは「初めてのお高めな万年筆」にエラボーを選びましたが、特に苦労などなく使えました。
字も少しうまくなり、万年筆をより好きになりますよ。
「万年筆をより楽しみたい」「字を上手く書きたい」という人には、特にオススメの一本です。
オススメの仕様
金属軸:ブラウン
メタリックが散りばめられており、凛としながらオシャレなカラーリングです。
フォーマルにもカジュアルにも使える、優秀な色です。
樹脂軸:ブラック
ソリッド感のあるブラックがおすすめ。
ツヤツヤの樹脂とロジウムコーティングと合わさり、高級感のある一本。
まとめ:エラボーは字が上手くなる魔法の万年筆だ

今回は、パイロット エラボーについてでした。
独特のペン先が生み出す字は、確かに普段より一際上手に感じます。
字が上手くなるだけでなく、柔らかくもコシのある書き味を楽しめる、素敵な万年筆です。