こんにちは、カクタケイ(@kakutakei)です。
「静かな場所で作業に集中したい」なんて思いがある人にとって欠かせないのが、ノイズキャンセリングイヤホン。
装着するだけで静かな空間が作れるので、うるさくて集中できないなんてことがなくなる便利なデバイスです。
ですが、ノイズキャンセリングイヤホンは高価なものが多く、なかなか安価で優秀な物に出会うのは難しいんですよね。
そんな中、強力なノイズキャンセリングがウリの、SOUNDPEATS Mini Pro(サウンドピーツ ミニ プロ)という完全ワイヤレスイヤホンを入手しました。

この製品は1万円以下なのにも関わらず、強力なノイズキャンセリングが実装されているのが特徴です。
他にも、バイオセルロース製のドライバーを用いて良い音質を目指していたり、外部音取り込みや片耳モードの実装しているのも、この製品の魅力ですね。
実際に1週間ほど使ってみましたが、とにかくコストパフォーマンスが優れているなという印象を受けました。
今回はSOUNDPEATS Mini Proについて、使って感じたことを率直に紹介していきます。

ぶっちゃけ、めちゃくちゃ気に入ってます。
SOUNDPEATS Mini Proはこんな人にオススメ
- 1万円以下のノイズキャンセリングイヤホンを探している
- 外部音取り込みを用いて、オフィスなどで使いたい
- 防水を生かしてランニングやトレーニングの際に使いたい

SOUNDPEATS Mini Proとは

SOUNDPEATS Mini Proは、ノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホン。
一言でこの製品を表すなら「クラスを超えたコストパフォーマンス」です。
ハイブリッド式のノイズキャンセリングや、バイオセルロースを用いたドライバーを採用しながらも、税込み6,680円という価格は驚異的です。(2022年5月25日現在/公式サイトにて)
製品仕様について
製品名称 | SOUNDPEATS Mini Pro |
カラーリング | ブラック/ホワイト |
防水規格 | IPX5 |
重量 | イヤホン/片側5g(両側10g) ケース+イヤホン/38g |
バッテリー持続時間(イヤホン単体) | 最大7時間(ノイズキャンセリングOFF) 最大5時間(ノイズキャンセリングON) |
バッテリー持続時間(ケース込み) | 最大25時間(ノイズキャンセリングOFF) 最大21時間(ノイズキャンセリングON) |
充電方法 | USB-C |
ドライバー | バイオセルロース製 10mmダイナミックドライバー |
再生周波数帯域 | 非公開 |
Bluetoothバージョン | 5.2 |
対応コーデック | aptX-Adaptive apt AAC SBC |
通信範囲 | 10m |
特徴について
先に少しだけ触れた特徴について、簡単に解説していきます。
SOUNDPEATS Mini Proの最大の特長は、そのコンパクトな外観からは想像できない、強力なノイズキャンセリングです。
ハイブリッド式のノイズキャンセリングを搭載しており、「最大35dbのノイズ低減効果がある」と謳われています。
業界高水準のANCイヤホンに相当するハイブリッド式アクティブノイズキャンセリング(ANC)効果搭載。通常使用でも外部のノイズを逆位相の波形でキャンセルして消音し、最大35dBのノイズ低減性能を持ちます。あらゆるノイズを低減させ、静寂の中、音楽をお楽しみいただけます。小型で丸いイヤホンの外観が人気ポイントで、ケースにも所有する喜びを感じられる「高級感」を意識して、特別にデザインされています。
SOUNDPEATS Mini Pro 公式サイトより引用

ハイブリッド式は、イヤホンの外側と内側の2か所にマイクを用いてノイズキャンセリングを行うので、必然的にコストがかかってしまいます。
しかしその分強力にノイズキャンセリングが行えるので、比較的高価な製品ばかりで採用されている方式なんです。

これが7,000円弱のイヤホンで実現できているだけで驚異的なんです。
もう一つの特長は、音質へのこだわりから、バイオセルロース製の10mmドライバーを使用していることです。
この価格帯のイヤホンでは、安価なPET素材のドライバーを用いていることが多いので、ここにコストがかけられているのにも驚きを感じます。
植物由来の繊維から生み出される「バイオセルロース」を利用した振動板は、音質感が自然で透明感がある立体サウンドを奏でます。繊細で解像度の高い美しい中高域再生を実現、直線性のよいフリーエッジの採用で振幅の大きい低中音域も忠実に再現します。楽器の細やかなニュアンスも逃さず、ボーカルも分離よく明瞭に描き、サイズから想像できないにリッチな音が楽しめます。
SOUNDPEATS Mini Pro 公式サイトより引用


「良いイヤホンを作りたい!」という強い意志を感じさせてくれる一台に仕上がっていますね。
SOUNDPEATS Mini Proの外観
実際に使ってみて感じた事を紹介する前に、SOUNDPEATS Mini Proのデザインなどを確認をしていきましょう。
今回紹介するのは、2022年5月23日に発売が開始されたホワイトです。
他には、ブラックもラインナップされています。(ブラックは4月22日に発売済み)

内包物は「イヤホン・説明書・ケーブル・イヤーピース」のシンプルな構成です。

説明書は全世界統一の多言語タイプで、しっかりと日本語のページもあるので安心です。

イヤホンケースは、艶消しホワイトにグレーのラインが入っています。
サラッとした高級感のある触り心地で、なんとなく卵に似ているなと感じました。
傷があまり目立たなさそうなのも嬉しい配慮ですね。

Airpods Proと並べてみると、似たようなサイズ感でした。
SOUNDPEATS Mini Proのほうが少し分厚いくらいで、ほとんど変わりません。

表にはSOUNDPEATSのロゴと充電用LEDが、裏には充電用のUSB-C端子があります。


イヤホンケースのフタはマグネットになっています。
開けるためのくぼみなどはありませんが、軽い力で開けられるのでまったく問題ありません。

イヤホン本体もケース同様の艶消しホワイトです。
サイズは非常にコンパクトで、Airpods Proと並べてみるとその小ささが良くわかりますね。

イヤホン本体のロゴはシルバーで表現されており、艶消しホワイトの本体と合わせて上品な印象になっていますね。
ちなみに、ロゴ部分はタッチセンサーになっており、タップなどで様々な操作が行えます。

イヤーピースは一般的なはめ込みタイプになっているので、コンプライなどの社外イヤーピースに交換しても使えそうです。
初期から装着されているのはMサイズなので、SかLがフィットする人は付属のイヤーピースと交換して使いましょう。

イヤホンの裏側には、充電用の端子とLR表記がありました。
左右が分からなくなってしまったときは、内側を確認すれば問題ありません。

全体を通して見てみると、低価格帯のイヤホンとは思えない仕上がりをしている印象を受けました。
SOUNDPEATS Mini Proは、物のクオリティにこだわりが強い人でも満足できるクオリティだと断言できます。

「欲を言えば……」の部分もありますが、価格を考えれば100点です。
SOUNDPEATS Mini Proのレビュー
それでは実際に、SOUNDPEATS Mini Proを1週間ほど使ってみて感じたことを紹介していきます。
バランスよく音楽を楽しめる音質
SOUNDPEATS Mini Proは、バランスよく音楽を楽しめる音質をしています。

ボクが主に聞くのはJ-POPやボーカロイド曲、インストルメンタルなど様々なジャンルに及びますが、どれを聴いてもそつなくこなしている印象を受けました。
じっくり音楽を聴いてみると、低音~高音まで全体的にバランスが良く、どこかの音域だけ突出したりしていない音質だと感じます。
音の抜けも良く、どんな音がなっているかも聞き取れるレベルの解像度もありました。
演出されている音は聞き疲れてしまうこともあるので、この音質はとても嬉しいポイント。
長時間使っていても問題ないので、家で一人で動画を楽しみたい時なんかにちょうど良さそうです。


バッテリーも最長7時間持つので、安心して音楽や動画などを楽しめます。
ノイズキャンセリングも外部音取り込みも十分なクオリティ
SOUNDPEATS Mini Proに搭載されているノイズキャンセリングと外部音取り込み機能は、どちらも十分なクオリティです。
それぞれの機能について感じたことを、以下にまとめました。
ノイズキャンセリングについて
まず、自宅での作業時に使ってみました。
パソコンのファンの音や外から聞こえてくる風の音はほとんど聞こえなくなったので、作業に集中する事が出来ました。
ただし、キーボードを打つ音や鳥の声などの高い音は、通り抜けて聞こえてしまったので、「無音」というわけではありません。

続いて、ショッピングセンターで使ってみました。
こちらは、非装着時に比べれば静かになりますが、甲高いアナウンスなどは聞こえてしまいました。
ただ、すれ違う人の足音などの物音は弱くなったので、人の声みたいに常に変化する音には弱いのかなと感じました。

ふと「ノイズキャンセリングってこんなものなのかな?」と思いAirpods Proでも同様に試してみたところ、強弱はあれど同じような傾向でした。
4倍の価格差があるイヤホンと近いノイズキャンセリング性能なのには驚きを感じました。

ノイズキャンセリングモード中の音質はほぼ変化せず、純粋に音楽を楽しめました。
外部音取り込みについて
家族と会話などを行って試してみましたが、とても自然な外部音取り込みだと感心しました。
装着中に部屋の外から話しかけられても問題なく気付けたので、オフィスや家の中でも使いやすそうです。
また、街を歩いている際にも使ってみましたが、近づく車や自転車の音などもしっかり聞き取れたので、混み入った場所でも安心して使えますね。

聞こえる音にタイムラグなどはなく、外部音取り込み独特の違和感もありませんでした。
接続が早くてストレスがない
完全ワイヤレスイヤホンは、やはりケーブルのない手軽さが魅力。
SOUNDPEATS Mini Proをケースから取り出すと、数秒で自動的にスマホと接続されるので、接続されなくてイライラするなんてことは全くありません。
ちなみに、両耳をケースから取り出して接続するのに約3秒、片耳だけをケースから取り出して接続するのは約5秒でした。


これくらいの時間なら、ゆっくり装着している間に接続が終わってしまいますよね。
個人的に唯一残念なのが、着脱センサーが搭載されていないので、耳から外した時に自動で曲が止まらない事です。
急に話しかけられて外した時、止められずに曲が流れ続けてしまい、「何を聴いていたんだっけ?」なんてことが、数回ありました。
普通に聴くのをやめる際は、イヤホンをケースに戻せば接続が解除されて曲が停止するので、実用上の問題はありませんが、少しだけ気がかりなところです。

片耳モードだと自動でモノラル出力になってくれる
SOUNDPEATS Mini Proには片耳モードが搭載されており、片側だけでもストレスなく使えるようになっています。
公式サイトではバッテリーがなくなってきたときに使うのをおすすめされています。
片側のみでも使用できますか?
はい、Qualcomm TrueWireless Mirroring対応で、片方を外しても、ミラーリングされたもぅ一方はスマホの接続を引き継ぎますので、片方だけでもご使用頂けます。省エネの効果がありますので、充電があまりないときにもお勧めの使い方です。
SOUNDPEATS Mini Pro 公式サイトQ&A より引用
片耳で使えるだけなら他の完全ワイヤレスイヤホンでも行えますが、このイヤホンが特に優れているのは、片耳モード中の音がモノラル出力になっていることです。

それってどういうことなの……?
現代の音楽のほとんどはステレオで作られているので、イヤホンの左と右で流れている音が異なります。
なので、左側だけイヤホンをつけると、右側の音が聞こえていない状態になります。
左右合わせての音楽なのに、片方聴こえないとバランスが崩れてしまいますよね。

言葉だと伝わりづらいかもしれないので、ピンとこなかった方は、以下の楽曲のイントロ部分だけを片耳ずつバラバラで聴いてみるとよくわかると思います。
ですが、SOUNDPEATS Mini Proの片耳モードでは、装着していないもう片方の音をミックスし、モノラル出力で自動的に再生してくれるんです。
つまり左側だけ装着しても、左右の音を混ぜて出力してくれるので、片耳で音楽を聴いた時の違和感がなくなるんです。
オフィスや歩行時など、両耳イヤホンにしてしまうと好ましくない時に、特に重宝する機能ですね。

片耳だけでイヤホンを使う機会が多い人には必須です!

余談ですが、この機能が搭載されているイヤホンは非常に少なく、大ヒットしたSONYの完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」ですらついていませんでした。
(最新型のWF-1000XM4では、モノラル出力に対応しました。)
まさかこの価格帯のイヤホンでこの機能がついているとは思ってもいなかったので、気付いた時には思わず声を出して驚いてしまいました。

ボクがAirpods Proを使っていたのは、自動でモノラル出力に切り替えてくれるのが一番の理由なんです。
タッチ操作が複雑で慣れが必要

SOUNDPEATS Mini Proの操作はイヤホンのロゴ部分をタッチして行いますが、この操作には少々慣れが必要です。
説明書を読んだときに愕然としましたが、パッと覚えられないほど操作内容が多く、複雑なんです。
操作内容を、以下の表にまとめました。
左側 | 操作内容 | 右側 |
---|---|---|
音量を下げる | 1回タップ | 音量を上げる |
曲の再生・停止 電話の受話・終話 | 2回タップ | 曲の再生・停止 電話の受話・終話 |
ゲームモードに変更 | 3回タップ | 音声アシスタントの起動 |
イヤホンモードの切り替え 着信拒否(着信中) | 1.5秒ロングタップ | 曲送り 着信拒否(着信中) |
通話切り替え | 2秒ロングタップ | 通話切り替え |
タップ操作に加えてロングタップもあり、更には左右で異なる動作が当てはめられているのも多くあります。
ボクは使い始めて1週間ほどたちますが、今でもタッチ操作を使いこなせず、iPhoneで操作しています。

専用アプリがないので、全てイヤホンのボタンで操作しなくてはならないからですね。

この操作系で残念なのは、片耳だけだとできないことがある事です。
例えば左耳だけで使用している時に、次の曲に送りたいと思っても、曲送りは右耳にアサインされているのでイヤホンだけでは行えません。
ちょっとしたことですが、前述の片耳モードのクオリティが高いだけに、少し惜しいなと感じています。

できない事はできないと割り切って使うのがよさそうです。
軽くて違和感のない装着感
完全ワイヤレスイヤホンはドライバーだけでなく、基盤やバッテリーなどの様々な物を詰め込む必要があるので、どうしても大きく重くなってしまいがちです。
ですがSOUNDPEATS Mini Proは、コンパクトなデザインかつ片側5gしかないので、軽くて違和感のない装着感に仕上がっています。

アクティブ系のオーディオ機器として活動しているSOUNDPEATSの十八番(おはこ)と言っても過言ではない特徴ですね。
アーバンスポーツオーディオ機器を専門とする会社として、
SOUNDPEATS 公式サイト ABOUT USより引用
SOUNDPEATSは、健康的なライフスタイルを追求する人々が夢中になれるオーディオ体験と
気軽な着け心地を提供することを常に使命としています。
実際にこの記事を書く為に2時間ほど装着し続けましたが、ほとんど気になる事もなく2時間経ってしまいました。
また、物は試しということで、両耳にイヤホンをつけて頭を激しく振ってみましたが、落ちる気配はありませんでした。

耳に負担なくフィットしてくれるので、長時間つけていても耳が痛くならないんです。
IPX5の防水性能も持っているので、汗やちょっとした雨などなら問題なし。
ランニングなどの運動の際にはちょうど良いイヤホンですね。
低価格を実現するために省かれたところもある
SOUNDPEATS Mini Proの販売価格は、税込み6,680円。(2022年5月25日現在/公式サイトにて)
完全ワイヤレスイヤホンとしては安価な価格を実現するために、省かれたところもあります。

使い始める時に思ったのは2点。
「ケースにワイヤレス充電機能がないこと」と、「専用のアプリがないこと」です。
結果的に前者は必要ないと感じましたが、後者はタッチ操作が複雑になってしまったので欲しかったなと感じています。

SOUNDPEATSのイヤホンは種類が増えてきているので、そろそろアプリ対応してくれると嬉しいかなと感じています。
SOUNDPEATS Mini Proをオススメする人
SOUNDPEATS Mini Proをオススメする人は以下の通りです。
- 1万円以下の完全ノイズキャンセリングイヤホンを探している
- 外部音取り込みを用いて、オフィスなどで使いたい
- 防水を生かしてランニングやトレーニングの際に使いたい
ノイズキャンセリング性能は十分ですし、外部音取り込みの品質もGood。
なんでもそつなくこなす音質は面白みに欠けるところもありますが、長時間使っても疲れないので、仕事に集中したい時なんかには最適です。
比較的安価なのを生かし、持ち運び用と割り切ってバッグに忍ばせておいたりするのにちょうど良い製品です。

1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンとしては、完全に破格だなと感じます。
まとめ:クラスを超えたコストパフォーマンスが魅力の一台

SOUNDPEATS Mini Proは、クラスを超えたコストパフォーマンスを持つ完全ワイヤレスイヤホン。
艶消しで品のあるデザインや、ノイズキャンセリング・外部音取り込みなどを搭載していて1万円以下なのは、やはり驚異的です。
今までは「高いやつ買っとけば多分大丈夫」と思っていた節もあるのですが、この製品を使ったことで、その価値観がガラガラと音を立てて崩れたのを感じました。
コスパの良いノイズキャンセリング機能搭載の完全ワイヤレスイヤホンをお探しの方は、ぜひチェックしてみてください。
以上、カクタケイ(@kakutakei)でした。

