こんにちは、けいたろー通信のカクタケイ(@kakutakei)です。
iPhone 14 Proが発売された早2ヶ月、発表された当時から気になっていたものの、デザインの変更がなかったり、いまだにLightning端子を採用していたりと気になる要素が多く、購入を見送っていました。
ですが年末の12月29日の夜、急にiPhone 12 ProMaxのカメラが故障。Apple Careには入っていないので修理代が高額になってしまうことから、あきらめて買い換えることにしました。

カメラ周囲がほんのりと温かくなってしまったり、オートフォーカスがうまく機能しなくなってしまいました……。

iPhone 14 Proは、「48MPの高精細なカメラを搭載」「ダイナミックアイランドと呼ばれる新しいインターフェースに進化」「常時表示ディスプレイの実装」の3点が大きなトピック。
中でも特にカメラの進化は凄まじく、今までのiPhoneではできなかった高精細な写真撮影や、より自由な画角調整などがしやすくなったため、このカメラを求めてiPhone 14 Proを購入するのもアリだと感じるほどでした。

また、ダイナミックアイランドや常時表示ディスプレイは、登場したばかりの現状では「使い方によってはメリットがある」といったところにとどまっているのが第一印象。来年以降のiPhoneのデフォルトになると思われる機能なので、より一層のブラッシュアップが行われると良いと感じました。

ダイナミックアイランドは既に便利だと感じていますが、常時表示ディスプレイはなくてもいいかなと思っていたりします。
総じて優秀なスマートフォンとして仕上げられており、粗探しをするのが大変なほど。「カメラが壊れたから」という消極的な買い替え理由だったものの、今では買い替えてよかったなと感じています。
というわけで今回はiPhone 14 Proについて、新機能の魅力や気になったところなどを、具体的な使用感とあわせて紹介していきます。
さまざまなシーンで使って気づいたこと
- カメラのスペックアップが強力
- ダイナミックアイランドは地味だけど便利
- 常時表示ディスプレイでウィジェットをもっと活用できるように
- 最大120HzのProMotionは指に吸い付く使い心地
- 最新のA16チップで性能アップ
使ってみて気になったところ
- 206gの重さは結構ズシりとくる
- カメラが出っ張りすぎていてケース・カメラカバー必須
- いまだにLightningケーブル……
iPhone 14 Proの外観・仕様

それではさっそくiPhone 14 Proを開封していきます。購入したのはシルバーです。
スペック | |
---|---|
容量と価格 | 128GB:149,800円 256GB:164,800円 512GB:194,800円 1TB:224,800円 ※価格は全て税込 |
サイズ | 幅 71.5 × 高さ 147.5 × 厚み 7.85mm |
重量 | 206g |
ディスプレイ | 6.1インチ 2,556 × 1,179 ピクセル(460ppi) |
防水防塵性能 | IP68等級(最大水深6メートルで最大30分間) |
カメラ | 広角:24mm 48MP f/1.78 超広角:13mm 12MP f/2.2 望遠:77mm 12MP f/2.8 |
バッテリー持続時間 | 最大23時間のビデオ再生 最大20時間のストリーミングビデオ再生 最大75時間のオーディオ再生 |
カラーリング | スペースブラック シルバー ゴールド ディープパープル |

内容物はiPhone 14 Pro本体とUSB-C to Lightningケーブル、SIMピンとリーフレット類だけです。

充電器は付属していないので、別途購入する必要があります。おすすめはベルモンドのUltra Mini 30W。急速充電できるすごいやつです。


iPhoneを取り出して確認。おもてはいつも通り、特にボタンなどもないフルスクリーンディスプレイです。

背面は12・13シリーズと基本的なデザインこそ変わらないものの、さらに大きくなったカメラが目立つようになりました。

背面のガラスはProモデル恒例のすりガラス調の仕様に。中央のロゴとカメラ台座はツヤのあるガラスになっており、コントラストがあって美しいポイントです。



おもてから見て右側面にはサイドボタン、左側面にはサイレントスイッチと音量ボタンとSIMトレイ、底面にはマイクとスピーカーとLightning端子がレイアウトされています。
どうやら北米モデルではSIMトレイがなく、eSIMのみの取り扱いの様子。さらにスッキリしたデザインになるのはちょっと羨ましいですね。

カメラ部分とフレームの丸みの関係、側面の中央に整列されたボタン。細部まで丁寧にデザインされており、素晴らしいデザインだなと感心します。
iPhone 14 Proをさまざまなシーンで使ってみる
続いて、実際にiPhone 14 Proをさまざまなシーンで使い、その機能について解説していきます。
タップできる見出し
カメラのスペックアップが強力
iPhone 14 Proのメインコンテンツといっていいほど強化されたカメラ機能。そのスペックアップは実に強力で、人によってはここだけでiPhone 14 Proを買う理由になるほど。
広角カメラの48MPセンサーや2倍撮影、アクションモードなど、さまざまな機能について紹介していきます。
広角カメラが48MPにアップデート。高解像度な写真撮影が可能に。

iPhoneのカメラは長らく12MPでしたが、ついにiPhone 14 Proで48MPまで強化。広角カメラのみですが、今まで以上に高解像度な写真撮影ができる様になりました。
基本的にはクアッドベイヤーという技術を用いて48MPセンサーを12MPセンサーに見立てて撮影するので、デフォルトの設定では12MPの写真を撮るようになっています。


ですが、設定からApple ProRAWをオンにする事で、48MPでの撮影が可能に。今までの12MP以上にディテールがしっかりと表現できます。
実際に48MPと12MPで撮影した写真について確認。ぱっと見の写真ではあまり変わり映えこそしないものの、拡大してディテールを見てみるとその解像度の差は一目瞭然です。


タップで拡大(左:12MP 右:48MP)


2枚目の拡大写真は全景からの切り抜きです。
黄色い花や石の柵などを見比べると、48MPで撮影したものの方が細かく表現できており、高解像度でしっかりと物の質感まで表現できているのがわかります。

芝生の部分を見比べてみても、12MPではのっぺりと潰れてしまっているのに対して、48MPではしっかりと芝の向きまで確認できますね。

とても解像度が高く表現力の高い写真が撮れるので「常に48MPで撮影すればいいんじゃない?」と思いがちですが、ファイルサイズが圧倒的に大きくなってしまう欠点もあります。
iPhoneやiCloudの容量をかなり圧迫してしまうため普段使いは難しいですが、「ココは高解像度でしっかりと写真を撮りたい!」という時だけでも切り替えて使える様になったのは大きなメリット。
旅行先で見た風景やもふもふな動物の写真など、ここぞという時に、今までのiPhoneでは残せなかった鮮明な思い出を残せるようになりました。

カメラを趣味・仕事にしている人も、「カメラを出すほどじゃないけど…」といったときに48MPのRAWで撮影しておけると、あとで編集しやすくて便利です。
2倍撮影が進化。48MPセンサーを活かしてキレイに。実用性が向上。

iPhone 14では超広角の0.5倍・広角の1倍・望遠の光学3倍ズームでの撮影に加え、2倍ズームの撮影ができるように。
ズームレンズがないデジタルズームなので繊細感の欠ける粗い写真になってしまうと感じますが、48MPのセンサーを活かすことでディテールが潰れることがなく鮮明な写真がとれるようになっているんです。

広角の48MPセンサーの中央を切り抜き処理することで、2倍ズームを行なっても12MPのまま撮影できるようになっているんです。


実際に撮影した写真で確認してみると、これもまた一目瞭然。
iPhone 12 Pro Maxの2倍デジタルズームで撮影した写真は、花や葉っぱの輪郭がつぶれてしまい、ピントが合わずにぼやっとボケてしまっていますが、iPhone 14 Proの2倍ズームで撮影した写真では、花や葉っぱの輪郭はしっかりと確認でき、奥にある木の幹の表面までつぶれずに見えています。


「2倍ズームなんて使い道ないよ……」と思いますが、意外と役立つのはテーブルフォトを撮る場合。
1倍で撮影した写真はキーボードの上に撮影時の影が入ってしまったり、キーボードの形が台形に見えてしまったりと、お世辞にもいい仕上がりとは言えませんが、2倍で撮影すると手元に影が落ちることはなく、キーボードの形も自然です。
今までのiPhoneでは、3倍や2.5倍ズームでは遠すぎて引いた姿勢になり、2倍のデジタルズームでは荒さを我慢して撮影するしかありませんでしたが、iPhone 14 Proならキレイな2倍ズームのおかげで実用性が向上。
かゆい所に手が届くズーム仕様になったので、今まで以上にカメラを使うのが楽しくなりました。

レストランやカフェなどで料理を撮る際に、料理全体のバランスがよくオシャレに撮影できる様になりますよ。
最短2cmまで寄れるマクロ撮影。よれるのは面白いけれど……?

iPhone 14 ProにはiPhone 13 Proから引き続き、マクロ撮影機能が搭載。最短2cmの距離まで被写体によれるので、ギリギリまで寄ったクローズアップ写真を撮影できます。
基本的な性能や寄れる距離はiPhone 13 Proから変わっていない様で、ソフトウェアでオンオフできるのも同様です。
マクロなしでの最短と、マクロありでの最短を比較。葉っぱと車のホーンパッドで試してみました。




マクロなしでもある程度までは寄れていますが、やはり拡大しないと限界レベルのディテールまではいまいち確認できません。
ですが、マクロありになると葉っぱの葉脈や表面に付着した白い粉汚れや、スバルのロゴの星につけられた影までしっかりと確認できます。
「2cmまで寄れる」と聞いただけではイメージしづらかったんですが、実際に使ってみて、ここまでドアップで撮影できるのはおどろきでした。

しいて欠点があるとすれば、マクロ撮影のために近寄っていくと、どうしてもiPhoneの影が写り込んでしまう可能性があること。
上の写真はAtmoph Window 2のリモコンのロゴ部分をマクロ撮影した物ですが、表面のシボまでしっかりと確認できる一方、写真の下側にはiPhoneの影が写り込んでしまいました。
とても近くまで寄れるのでおもしろい機能ではありますが、実際のところは活用のタイミングは少ないなと感じてしまいました。

影にならないように光源やiPhoneの角度を調整して使う必要があります。ちょっとだけ慣れが必要かも。
前景ぼかしができるようになったポートレートモード
iPhone 14 Proの進化ではなくiOS16によるアップデート機能ですが、ポートレートモードの精度が向上し、前景をぼかすことができるようになりました。
今までは背景をぼかすだけだったので被写体を前に持ってくる必要がありましたが、これからは少しだけ離れたところの被写体も自然に撮影できるんです。


画角や撮影時の高さが少し異なりますが、左はiPhone 14 Proのポートレートモードで撮影したもので、右はRICOH GRⅢXというカメラで撮影した物です。どちらも真ん中にある岩にピントを合わせてあります。
どちらの場合も岩の手前にあるポールや鎖、奥にある花がボケており、自然とピントが合っている岩が際立っているのがわかります。
前景や背景のぼかしが入ることで自然と被写体がグッと引き立つ写真が撮れる様になるので、人の目で見るのとは違う、カメラの独特な表現を楽しめるように。写真を楽しむのにうってつけな機能なので、純粋に表現力が向上しているのが嬉しいですね。

鎖などにごくわずかな違和感もあったりしますが、いまやiPhoneでここまでの写真が撮れることに驚きです。
アクションモードで手ブレとおさらば。ジンバルはいらないかもしれない。

iPhone 14シリーズには、動画撮影時の手ブレを強力に補正するアクションモードを搭載。
DJI Osmo Mobileなどのジンバルがなくとも手ブレの少ない動画が撮れるので、今まで以上に気軽に動画撮影を楽しむことができるようになりました。

普段は動画を撮らないんですが、アクションモードのテスト撮影をしているうちに動画撮影の楽しさを感じるようになりました。
実際に、アクションモードの効果を実感するためのテスト動画を撮影しました。
まずはフルHD・60fpsで撮影したものを比較。どちらもiPhoneを右手に持ちながら小走りして撮影しています。
続いて、4K(2.8K)・30fpsで撮影したものを比較。こちらもiPhoneを右手に持ちながら小走りして撮影しています。
フルHD・4K(2.8K)のどちらでもアクションモードをON・OFFして比べてみると、アクションモードONでは多少のゆれはあるものの、終始滑らかな動きの動画になっているのがわかります。
右手にiPhoneを持ったまま小走りしているので、本来はアクションモードOFFの動画くらい乱れているはずなんですが、その極端なゆれや動きがほぼなくなっているのには驚きです。
とはいえ、「激しい動きをするシーンがないからアクションモードなんて役に立たない」と思ったりもしますが、旅行先での散策をする際などに使うだけでもOK。
階段の上り下りをしてもガタンガタンと縦ゆれすることがないので、あとから思い出を見返す時に「ブレブレで全然うまく撮れてなかった」なんてことにはならずにすみます。
アクションモードはブレを減らしてなめらかな動画を撮影するのに役立つ機能ですが、ブレによる失敗を減らしてくれることにもつながっており、動画撮影のハードルを下げてくれる優秀な機能だと感じました。

キレイにゆれをなくしてくれるので、車やバイクでの車載動画を撮影するのにもちょうどいいなと感じました。iPhoneひとつで手軽に撮れるのが魅力的ですね。

アクションモードを使う際の注意点として、撮影にはそれなりに光量のある状態で使うのが最適な様子。夜に部屋の電気をつけているだけの状態では、「もっと明るさが必要です」と注釈が出てしまいました。
先ほどのような日陰の屋外では注釈が出てこなかったので、太陽光であれば曇りの日でも問題なさそうです。
ダイナミックアイランドは地味だけど便利

iPhone 14 Proでは従来のノッチに変わり、ダイナミックアイランドと呼ばれるパンチホールにアップデート。画面部分にセンサーやカメラを埋め込むことで、ノッチをなくしてすっきりとしたデザインに変更しています。

Pixel 7などに搭載されているカメラ穴が空いているだけのパンチホールとは異なり、ソフトウェアを組み合わせることで黒い部分が動的(ダイナミック)に変化し、様々な通知やアプリの制御などを行う小さな島(アイランド)を実現しています。

タップするとポヨンポヨンとゼリーのようになめらかなアニメーションが行われるほど凝って作られています。

特に設定などは必要なく、対応するアプリをバックグラウンドにすると自然とダイナミックアイランドが横に広がり、暗に「ここからコントロールできるよ」と教えてくれます。


アプリは最大2つまで併用できるようになっており、対応するアプリを同時に2つ使うと、ダイナミックアイランドの左右に分離して表示されるようになっています。1つだけだと両側に広がります。
現在はまだ実装当初かつ対応機種が少ない状態なので、通知・音楽・マップ・時計などの限られた機能でしか使えません。サードパーティのアプリでも著名なSpotifyやYouTube Musicなどの一部のアプリに留まっています。
ですがすでにその便利さを実感し始めているのも事実。「ノッチと変わらないだろう」と思っていましたが、常に上に表示されているのはとても便利なんです。

特に重用しているのが音楽系アプリ。音楽を聴いていると曲をスキップしたくなる時がありますが、今までは上から通知バーを開いたり、ホーム画面や履歴からアプリを開くなどのひと手間がありました。
ですがダイナミックアイランドのおかげで常にアプリが上に表示されているので、アプリを開いて曲を変えたいときなどには、どの画面からでも1タップで使えるように。

また、ダイナミックアイランドをロングタップすればそのまま曲のコントロールも表示されるので、簡単な曲送りや曲戻りが快適になりました。

この機能、片手で届くところにあるととても便利なので、iPhone 14 ProMaxよりはiPhone 14 Proのほうが使いやすいかもしれません。


便利なダイナミックアイランドですが、まだまだアプリ側の最適化が必要なのも事実。
一部のアプリでは表示とダイナミックアイランドが重なってしまったりすることがあるため、「以前のノッチのほうがまだ目立たなかったかも」と感じてしまうシーンが数回ありました。
今後のiPhoneはノッチからダイナミックアイランドへと主流が変わっていくと思われるので、早めに最適化してほしいと感じます。

ダイナミックアイランドはまだまだ実装されたばかりの機能。今後の発展に期待が高まります。
常時表示ディスプレイでウィジェットをもっと活用できるように

iPhone 14 Proでは、ついに常時表示ディスプレイが実装。ロックしていても常に時刻やウィジェットの情報を確認できるようになり、実用性が向上。デスクワーク時などにスタンドに立てておけば、優秀なデジタルアシスタントになります。
バッテリーの減りが早くなりそうな不安がありますが、常時表示ディスプレイでは1秒間に何百回もディスプレイを書き換えているものを1秒間に1回まで下げることで消費電力を最小まで減らすことで、バッテリーへの影響を抑えています。

IT Mediaの記事によると、7時間で4%くらい余分にバッテリーが減ったくらいだそう。ほぼ影響はなしと考えても問題ありませんね。

この常時表示ディスプレイのおかげで、iPhoneのウィジェット機能の使い勝手も向上。
今までは「ロック画面からすぐに使いたいもの」を置いておくと便利でしたが、これからは「表示させておくだけでも便利なもの」までレイアウトしやすくなりました。
ロック画面からすぐに使いたいもの
- PayPayの支払い
- リアルタイムの天気予報
- LINEを開く
表示させておくだけでも便利なもの
- カレンダーやリマインダーの予定表示
- デバイスのバッテリー残量
- 服薬スケジュール
- 現在の歩数
ただ、ロック解除せずとも情報が確認できる常時表示ディスプレイは便利なんですが、昔からスマホを使っている人にとって、常にディスプレイがついていると悪い意味で気になってしまう人が多いような気がしています。
案の定、ボクはその使い勝手がイマイチ馴染まずに集中力が阻害されてしまったため、泣く泣く常時表示ディスプレイはOFFにして使っています。
常時表示ディスプレイを使わない理由
- スマホの画面がつきっぱなしでロックし忘れかと思う
- 有機ELの焼き付きが気になる
- 有機ELは液晶に比べ、焼き付きが起きやすい性質がある
- 急を要さない時までついていなくていい

iPhoneの通知を全てOFFにしていたり、手の届かないところに置いていたりするので、常時表示されても使い道がなかったんです。
最大120HzのProMotionは指に吸い付く使い心地

iPhone 14 Proには13 Proから引き続き、最大120HzのリフレッシュレートのProMotionディスプレイに対応。スクロールや画面遷移の際には指に吸い付くような挙動を実現。60Hzのスマートフォンと比べると雲泥の差があります。

フレームレートはパラパラ漫画のようなもの。1秒間に120枚のパラパラ漫画はなめらかですが、60枚や30枚だと繋がりの悪いガクガクしたものになってしまいますよね。
常に120Hzで動かし続けるとバッテリーの持続時間が短くなってしまうデメリットがありますが、1〜120Hzの間でリフレッシュレートを可変にすることで、バッテリーの減りを最低限におさえるようになっています。
とはいえ、慣れてしまえばその恩恵はあまり感じられなくなるのがProMotionディスプレイのもったいないところ。普段使いで感じる恩恵は「Twitterのタイムライン追うのが眺めやすい」だったり、「ブラウザでスクロールしながらでも文字が読める」といったことくらいだったりします。

ProMotionディスプレイの恩恵を感じられるのは主に対戦ゲームで使った時。120Hzになると相手の動きがなめらかになるため攻撃を当てやすくなるので、APEX MobileやPUBG Mobileなどのゲームをプレイする人にとっては垂涎ものの機能です。
最新のA16チップで性能UP

iPhone 14 Proには最新のA16チップが搭載。今までのiPhoneでも十分高性能でしたが、より一層スペックアップ。どんなアプリでもモタつくことなく快適に動作するようになりました。
試しにAntutuベンチマークで確認してみたところ、iPhone 14 Proは92万点をマーク。iPhone 12 Pro Maxでは73万点だったので、2世代を経ておよそ1.3倍近いスペックアップを実現しています。

とはいえスマホは完全に成熟期になっているので、今12シリーズを使っていても、普段使いで困ることは全くないんですよね。

性能をテストするため、オープンワールドゲームの幻塔 -Tower of Fantasy-の設定を設定できる限りの最高画質にしてチェックしてみました。
オブジェクトが多く、負荷が高いエリアでもフレームレートが60fps上限ならほぼ60fpsを維持。戦闘時などはよりエフェクトが多くなるため、一時的に50fps台にドロップすることもありました。

また、フレームレートを120fpsで動かすこともできたのでチェックしてみたところ、おおよそ100〜120fpsあたりで安定してプレイできました。

フレームレートのドロップがあったのも事実ですが、描画距離やオブジェクトのクオリティを最高設定ではなく軽量な設定にしておけば全く問題なく、最大120HzのProMotionディスプレイも合わさり、持ち運びやすい最高のゲーム機になっていると感じました。

ダイナミックアイランドと表示の干渉さえなくなれば完璧だと感じました。
iPhone 14 Proの気になったところ
実際にiPhone 14 Proを使ってみて気になったところを紹介します。

気になったところは、結構ひねりだして考えた節もあったり。
206gの重さは結構ズシりとくる

iPhone 14 Proは公称値で206gとヘビー級の重さ。両面にガラス、側面にステンレスを用いたことで高級感のある仕上がりになっていますが、その分、重さとのトレードオフになっています。

標準モデルのiPhone 14は172g。フレームがアルミの分、軽く仕上げられていますね。
競合のスマートフォンと比較するとその重さは少し際立つほどで、他の6.1インチのスマホと比較しても重め。
6.4インチのPixel 7 Proですら212gなことを考えると、iPhone 14 Proは一際重い部類に入ります。
機種 | 画面サイズ | 重さ |
---|---|---|
Apple iPhone 14 Pro | 6.1インチ | 206g |
Google Pixel 7 Pro | 6.4インチ | 212g |
Google Pixel 7 | 6.1インチ | 197g |
SONY Xperia Ⅰ Ⅳ | 6.5インチ | 185g |
SONY Xperia Ⅴ Ⅳ | 6.1インチ | 172g |
Samsung Galaxy S22 | 6.1インチ | 168g |
持っているだけでジワリと手が疲れてくるので、気になる人はスマホリングなどを活用してラクに持てるようにするのが良さそうです。

カメラが出っ張りすぎていてケース・カメラカバー必須

iPhone 14 Proのカメラは本体から1mm以上飛び出しており、その飛び出し量はなんとも言えない異常なもの。
今までのiPhone同様、カメラを下にしておくとレンズが机と直接触れてしまうため、ケースやレンズカバーでカメラを保護する必要があります。

基本的にはスマホにケースをつけたくないと考えているので、今回も極薄ケースとして有名なCASEFINITE THE FROST AIRを購入。カメラレンズが直接机と触れることがなくなって安心です。

ケース自体も厚み1mm以下、重さは約8gしかないので使い勝手もほぼ変わらず。サイドにあるスイッチ類がケースとほぼフラットになり、凹凸が減ってただの板のようなミニマルな印象になります。
ガラスフィルムと組み合わせることでディスプレイ側の段差も無くなるので、組み合わせてつかうのがおすすめです。

愛用しているMagSafe レザーウォレットも問題なく使えました。薄いので磁力の低下は最小限で済んでいるようです。


いまだにLightningケーブル……

iPhone 14 Proの端子はUSB-Cではなく、いまだにLightning。いまやiPadシリーズも軒並みUSB-Cに移行しているので、早くiPhoneもUSB-Cになってほしいと感じています。
また、データの転送速度もUSB2.0相当になっているため、Apple ProRAWなどの重いデータを取り扱うには不向きだったりします。

せっかくiPhoneでできることが広がっているのに、Lightningがボトルネックになっているのはもったいないですね。

iPhone 15シリーズからUSB-Cになると噂されていますが、噂はあくまでも噂。いまのところはLightningケーブルを利用して充電するつもりですが、できれば近いうちにMagSafe充電器に移行したいと画策しているところです。
MagSafe充電器には「Made for MagSafe」という規格があり、対応していれば最大15W、非対応なら7.5Wでの充電が可能。
できれば有線での充電に肉薄するMade for MagSafe規格の対応品を選びたいところですが、充電器だけでも6,000円ほど、対応の充電スタンドは1万円以上と、なかなかに高価なのがデメリットです。

Amazonなどで売られているほとんどの充電器はMade for MagSafe非対応のものなので、しっかりと確認して選ぶ必要があります。
iPhone 14 ProはApple公式サイトで買うのが1番安い

iPhone 14 Proは128GBモデルでも定価15万円ほどと、とても高価なスマートフォン。Apple製品、特にiPhoneにはまったく割引がないため、どうしても定価で購入するしかないのが現状です。
また、4大キャリアから発売されているiPhoneは、大手家電量販店にて「MNP割引2万円!」などがみられますが、iPhoneの定価そのものが2万円くらい高いので、実際はメリットがほぼありません。
価格(iPhone 14 Pro 128GBの場合) | 公式サイトとの価格差 | |
---|---|---|
Apple公式サイト | 149,800円 | |
NTTドコモ | 174,130円 | +24,330円 |
au | 175,860円 | +26,060円 |
ソフトバンク | 175,680円 | +25,880円 |
楽天モバイル | 164,800円 | +15,000円 |
4大キャリアは通信プランも割高な傾向が強く、価格だけで言えば日本通信やUQ MobileなどのMVNO(格安SIM)各社には全くかなわないのが現実。もし購入時にMNP割引などがあっても、すぐにランニングコストの影響で結局は高くついてしまいます。

ボクのスマホ代は月々510円と超低価格。日本通信SIMの合理的シンプル290プランを活用しています。
なのでiPhone 14 Proはキャリアではなく、単体でApple公式サイトから購入するのが一番おトクです。

Apple公式サイトでも最大36回の分割購入ができるので、キャリアから購入するメリットはほぼありません。
カメラの進化が素晴らしい。高いけど魅力たっぷり。

iPhone 14 Proは、カメラの進化が素晴らしく、クリエイティビティを刺激してくれる優秀なスマートフォン。2022年の円安のあおりを受け、最低でも15万円ほどという高価なスマートフォンになってしまいましたが、その価格分の魅力は十二分にあると断言できるほど。
iPhoneを購入したのは12 ProMaxから2年ぶりということもありますが、硬直気味だったスマホ市場において、久しぶりにたった2年での著しい進化があったと感じています。
特に広角カメラの48MPセンサーや2倍ズームは使い勝手が良く、今までのiPhoneではできなかった高精細な写真を撮ったり、写真を撮る際にズーム距離がいまいち噛み合わず、構図・画角が決まらないといったことがなくなりました。

個人的には2倍ズームが1番使いやすいので、メインとしてガンガン使っていこうと思っています。

またちょっとしたところでは、最大120HzのProMotionディスプレイでヌルヌルとなめらかに動くディスプレイが気持ちよかったり、ダイナミックアイランドのおかげで音楽コントロールがしやすくなったりと、地味な使用感の向上も嬉しいところ。
総じて、使っていて全くストレスのない優秀なスマートフォンになっており、これならまたしばらく買い替えなくてもいいのかなと感じています。

ただし重ね重ねになりますが、価格は最低15万円と絶対的に高価。もしカメラやダイナミックアイランドに興味がないなら、標準のiPhone 14シリーズで十分。
特に今年は標準モデルでも画面が大きいiPhone 14 Plusもラインナップされているため、リーズナブルに大画面を楽しめるようになったのもポイント。大きい分バッテリー持続時間も長いので、一日中ヘビーにゲームやエンタメを楽しむにももってこいの良機種です。
iPhone 14 Proを検討している際は、自分がカメラをどれだけ重要視しているかを基準に考えれば、後悔せず購入することができます。もし迷っている人には、個人的にはオールインワンで機能が揃っているProモデルがおすすめです。価格差以上の満足感がありますよ。
以上、カクタケイ(@kakutakei)でした。