- iDsonix 8in1 USBハブの実用性と性能
- 実際に使って感じたメリット・デメリット
こんにちは、けいたろー通信のカクタケイ(@kakutakei)です。
普段からMacBookやDell Inspironといった薄型のノートパソコンを愛用しているんですが、使っていてどうしても気になるのが外部機器の拡張性の低さ。
薄型化のために本体のポートが絞られていて拡張性が低いので、USBハブでの拡張はほぼ必須といっても過言ではありません。

スタイリッシュでカッコイイんだけど、たまにUSBやHDMIポートが必要になるんですよね……。
そんな悩みを解決するために、iDsonix 8in1 USBハブを導入しました。

iDsonix 8in1 USBハブは8つのポートを備えており、外部モニターやストレージ、イーサネット(有線LAN)などの様々な機器をひとまとめにして使えるようになります。
導入してからはバラバラに繋いでいた複数の機器をこのハブにまとめられるようになり、このハブを1つ接続するだけでよくなって快適になりました。
この記事ではiDsonix 8in1 USBハブの特徴や使用感について、詳しくレビューしていきます。
iDsonix 8in1 USBハブの特徴・仕様

iDsonixは中国 深圳に本社を置く「SHENZHEN ORICO Technologies Co., Ltd.」のPC周辺機器ブランド。
同社はドッキングステーションやUSBハブなどを数多く手がけており、主に世界各国のメーカーに製造協力を行えるほどの実力があるんです。
今回紹介する8in1 USBハブは、多機能をコンパクトにまとめた製品。
HDMIでの4K出力や100Wでのパススルー充電ができるだけでなく、USB-AやSDカード経由でのデータ転送、有線でのインターネット接続までできるのが機能性の高さが特徴です。
商品名 | iDsonix 8in1 USBハブ |
---|---|
サイズ | 114.6 × 43.2 × 15 mm |
重量 | 75 g(実測) |
接続ポート | USB-C(5Gbps) |
ポート | USB-A × 3(5Gbps) USB-C × 1(PD用 100W) HDMI(4K 60Hz) イーサネット(1GigE) SD MicroSD |
カラーリング | ダークグレー |
ケーブル長 | 20cm |
外観

iDsonix 8in1 USBハブのパッケージはかなりコンパクト。「こんなに小さいの?」と感じてしまうほどコンパクトなパッケージでした。

さっそく開封。中には8in1 USBハブ本体と説明書のみでした。
本体の外装色はMacでいうスペースグレイに近い色味。パッケージにはゴールドやシルバーも描かれていましたが、Amazon上には選択肢がないので日本ではグレーの展開だけっぽいですね。
- iDsonix 8in1 USBハブ本体
- 説明書(英語・中国語)

MacBookのスペースグレイと重ねてみると、色味はそっくり。
表面はUSBハブのほうがザラついていますが、これなら同じといっても過言ではないですね。

ポートを確認していくと、ロゴを基準として下側にUSB-Aポート ×3・SDカード・MicroSDカードスロットがありました。

上側には有線LANポート・HDMI・USB PD用のUSBポートがありました。
どのポートも隣との距離がしっかりとられているので、干渉する恐れはありませんね。(後述します。)

本体の重量はたったの75g。PCバッグやポーチなどに入れて持ち運んでも苦にならない軽さです。
iDsonix 8in1 USBハブのスペックを確認する
iDsonix 8in1 USBハブの性能を確認していきます。
- PC:MacBook Pro 16インチ(M1Pro,2021)
- ハブ:iDsonix 8in1 USBハブ
USB-Aポートの転送速度
- SSD:Samsung 840 Pro 128GB
- シーケンシャルリード:最大530MB/s
- シーケンシャルライト:最大390MB/s
- 接続用ケーブル:Anker USB 3.0 AtoC(最大5Gbps)
- 測定ソフト:AmorphousDiskMark 4.0.1


Samsung 840 Pro(SSD 128GB)を本体に直接接続した場合と、ハブのUSB 3.0ポートを経由した場合でのスピードを比較してみました。
結果は直接接続でもハブ経由でもどちらもほぼ同じくらいのスピードがでており、経由していてもハブがボトルネックになることはなさそうです。
大容量データの転送もこれならハブ経由でも問題なく、自宅での据え置きストレージなどを繋いで運用するのにも良さそうです。
SDカードスロットの転送速度
- SDカード:Sundisk Extreme 64GB
- 読み出し:最大170MB/s
- 書き込み:最大80MB/s
- 測定ソフト:AmorphousDiskMark 4.0.1


こちらも同様に、SDカードをMacBookに直接接続した場合とUSBハブ経由で接続した場合のスピードを比べてみました。
こちらはSSDの測定結果とは異なり、ハブ経由で読み込んだ際の速度低下が大きくみられる結果に。
だいたいシーケンシャルリード/ライトで4割ほどの転送速度しか出せておらず、大きなデータの転送を行うのにはちょっと厳しい結果になってしまいました。
ただ、ノートPC本体にSDカードスロットがない場合の助け舟になるのは事実なので、読み込む機器が用意できるのは評価できる点ですね。
HDMIでの映像出力
- 外部モニター:LG 32UQ750-W
- 解像度:3,840× 2,160
- 最大リフレッシュレート:144Hz
- 転送用ケーブル:エレコム HDMI2.0ケーブル スリム(最大18Gbps)

iDsonix 8in1 USBハブはHDMIポートがついていますが、そのスペックはAmazon.co.jpには「4K/30Hz」、パッケージには「4K/60Hz」と記載されていて表記が揺れていたので確認してみました。
普段から使っているLG製4Kモニターに接続したところ、4K/60Hzでの出力が確認できました。もちろん自主的に制限して30Hzなどで利用することも可能です。
ただし、4K/60Hzの映像出力には約12Gbpsの帯域が必要なので、5Gbpsの帯域しか持っていないこのハブでは圧縮をかけたとしてもちょっと厳しめに。
安定した接続のために、念のため4K/30Hzにしておいた方がいいでしょう。
USB PDの出力をチェック
- ACアダプタ:Apple 140W USB-C電源アダプタ
- USB-Cケーブルでの充電時には最大94Wでの出力を確認
- ケーブル:Belkin USB-C 100W対応 急速充電ケーブル
- 出力確認:システム情報(Mac純正アプリ)


iDsonix 8in1 USBハブは最大100Wでのパススルー充電に対応。
実際に140Wの電源アダプタから供給してみたところ、ハブを経由した場合には79Wでの出力を確認しました。MacBookに直接接続した場合では94Wだったので、15Wほど出力が下がっているようです。
iDsonix 8in1 USBハブは外部からの電源供給の不要なバスパワー方式で駆動しますが、USB PDで電源を入力した際には15Wの電力を必要としている様子。
もっとも、USBハブで有名なAnkerの製品でも同様に15Wほど電力を使うので「USBハブの共通仕様」として捉えておくべきですね。

最大100Wでの入力が可能ですが、USB PDで供給できるのは最大85Wということになりますね。
有線LANの速度を測定
- LANケーブル:Elecom Cat5e 3mケーブル
- 自宅回線:NURO光(最大2Gbps)
- スピードテスト:Fast.com


最後に有線LANの速度を測定してみたところ、「下り650Mbps/上り520Mbps」を確認できました。
普段はルーターからの無線LAN接続で繋いでおり日頃から「下り510Mbps/上り450Mbps」と十分な数値でしたが、それ以上の速度が出せたのはやはり有線接続ゆえの実力ですね。

自宅回線の都合で1Gbpsまで試すことはできませんでしたが、おそらく公称値通りの性能をもってそうです。
iDsonix 8in1 USBハブのメリット
iDsonix 8in1 USBハブのメリットを5つ紹介します。
8in1の多機能をケーブル1本で使える

iDsonix 8in1 USBハブにはUSB-AやHDMI、SDカードやイーサネットと豊富なポートが搭載。
このハブに接続したい機器をまとめておくだけで、外部モニターや充電器、ストレージなどの様々なデバイスをケーブル1本だけで拡張できるようになります。
特にUSB-Aポートが3口も搭載されているのはPC周辺機器の現状を考えるとかなり魅力的。
ボクはロジクールのBoltレシーバーや電子ノート用のデータ転送ケーブルを常時接続しつつ、一時的にデータ保管のためのSSDを接続したりするので、豊富なUSB-Aポートに助けられています。

USB-Cポートがないのは少しだけ気になりますが、ノートパソコン本体のUSB-Cポートを併用すれば問題ありません。
多機能なのにコンパクト

iDsonix 8in1 USBハブは多機能ながらもサイズはとてもコンパクト。
スマホより小さいサイズにギュッと機能がまとめられているので持ち運び時にもかさばることはありません。
サイズが小さいので隣のポートと干渉しないかと気になりますが、よほど端子部分が太いケーブル以外は問題なさそうです。

ビジネスユースにちょうどいいポート類なので、とりあえずバッグに忍ばせておくのにも便利ですね!
フルアルミ筐体で放熱バッチリ

iDsonix 8in1 USBハブは両サイドを除いてほぼ全てアルミの筐体になっているので放熱はバッチリ。
実際に100Wでの電源供給やHDMIポートを使用した映像出力を行いましたが、全体的に暖かくなっており放熱がしっかりとできている印象でした。
熱さとしては手で握れるほどなので、元の設計自体が優秀そうな感じがします。
他社製品では意外と底面にプラ素材を使ったりしていることがあるので、うまく放熱することで機器の寿命に悪影響を及ぼさないように配慮しているのはありがたいですね。

USBハブに限りませんが、電子機器は割と熱に弱いので、しっかり放熱するのが大事なんですよね。
他社製品と比べても安価

iDsonix 8in1 USBハブは他社の多機能USBハブと比べても安価なので、自宅用としてはもちろん、持ち運び用のサブ用としても優秀です。
MacBookユーザー御用達のAnkerやSatechiの8in1と比較してみると、機能はほぼ同じですが価格はおおむね半分以下なんです。
商品名 | iDsonix 8in1 USBハブ | Anker PowerExpand 8-in-1 USB-C PD 10Gbps データ ハブ | Satechi V2 マルチ USB-C ハブ 8-in-1 |
---|---|---|---|
ポート | USB-A × 3 USB-C × 1(PD用) HDMI イーサネット SD MicroSD | USB-A × 2 USB-C × 1(PD用) USB-C × 1(データ用) HDMI イーサネット SD MicroSD | USB-A × 3 USB-C × 1(PD用) HDMI イーサネット SD MicroSD |
カラーリング | ダークグレー | グレー | シルバー ゴールド スペースグレイ |
価格 | 3,980円 | 7,990円 | 9,379円 |
製品ページ | ● | ● | ● |
iDsonixのハブは知名度こそ劣るものの、コストパフォーマンスはかなり優秀。
性能もデザインも悪くないので、MacBookやSurfaceなどのスタイリッシュなパソコンと組み合わせて使うのにもピッタリです。
保証期間が36ヶ月と充実している
精密機器ゆえに故障してしまうことがありますが、実用品なので36ヶ月もの長期間保証をしてくれるのは素直にありがたいですよね。
故障時はAmazonの注文履歴から問い合わせするだけでOK。手軽にサポートを受けられるので、万が一のことがあっても安心です。

よほどのことがない限り壊れないとは思いますが、万が一に備えられるのは助かりますね。
iDsonix 8in1 USBハブのデメリット
iDsonix 8in1 USBハブのデメリットを1つ紹介します。
鋭利なデザインなので持ち運びに注意

iDsonix 8in1 USBハブを使っていて唯一気になったのが、鋭利なデザインなのでバッグの中での取り回しに注意する必要があるかなというところ。
丁寧に扱っているので今のところは他のものをキズつけてしまったということはありませんが、もし角部分で他のものに当たるとひっかき傷がついてしまいそうです。
キャリングケースなどは付属していないので、持ち運び時にはバッグのサブポケットやポーチなどに入れておくと安心ですよ。

ボクは他のものを傷つけないようにノートPCバッグのポケットに入れて持ち運ぶようにしていました。
iDsonix 8in1 USBハブはこんな人にオススメ
iDsonix 8in1 USBハブはどんな人にオススメなのかをまとめます。
- ケーブル1本で機能を拡張できる環境を構築したい
- ビジネスユースで持ち運ぶ用のUSBハブを探している
- 今あるディスプレイやACアダプターを活用してシンプルな環境を構築したい
iDsonix 8in1 USBハブはケーブル1本でノートパソコンの機能を拡張できる環境を作りたいと考えている人にピッタリの製品。
USB-Aや100Wのパススルー充電などの欠かせないポートが集められており、このハブ1つに使っているほとんどの機器をまとめられるほどの高機能さが魅力です。
HDMIやイーサネットといったビジネスシーンではまだまだ必須なポートも用意されているので、外回りの営業や会議などが多い人にとってはこれ1つ用意すればOKとも言える優秀な製品です。
通常、ケーブル1本でまとめられるシンプルな環境を作るには外部モニターなどの買い替えが必要になったりしますが、このハブを使うことで手持ちの機器を有効活用してデスク環境を構築できますよ。
iDsonix 8in1 USBハブのレビューまとめ
iDsonix 8in1 USBハブをレビューしました。
今までは大手メーカーのUSBハブが優れていると思い込んで使っていましたが、iDsonix 8in1 USBハブを使ってみると性能面での差がほぼないのを如実に感じられる結果となりました。
やはりUSBハブはケーブル1本を繋ぐだけでノートパソコンの拡張性を補うことができるので、できれば1つは持っておきたい製品。
大手メーカーの半分のコストで性能がほぼ同じなので、「これくらいの価格なら持ち運び用にちょうどいいだろう」「USBハブが便利というけど、まずは試してみよう」と購入してみるのにもピッタリです。

コストパフォーマンスに優れているので、ポートが足りずに困っている人はお試しくらいの気持ちで導入してみるのにもちょうどいいですよ。
以上、カクタケイ(@kakutakei)でした。