こんにちは、カクタケイ(@kakutakei)です。
今までMacBook Pro 13インチを家で使う時、そのままノートパソコンとして使っていましたが、どうしても画面の小ささなどが原因で、なんとなく違和感がありました。
そろそろ環境を改善するためにデスクトップ型のMacを購入しようかと思いましたが、冷静に考えると、クラムシェルモードを利用すれば良いことに気づきました。


今までは、目の前にディスプレイがあるのに、MacBookだけで作業していたんです……。
思い立ったら吉日ということでクラムシェルモードの運用を開始しましたが、やはりデスクトップパソコンと似た使い勝手になり、作業の効率がうなぎ登りに。
猫背がちの姿勢から背筋がスッと伸びる姿勢に変わったので、体も疲れを感じにくくなって一石二鳥でした。
クラムシェルモードを始めるために周辺機器が必要になるので少しお金はかかりますが、やはりその初期投資はしっかり回収できるなと感じるほどです。
なので今回は、クラムシェルモードのやり方や疑問などをMac初心者の方にもわかるように、丁寧に解説していきます。

クラムシェルモードで使おうか悩んでいるなら、確実にやったほうが良いと断言できます。それくらい快適なんですよ。
クラムシェルモードは、MacBookを閉じた状態で使うモードのこと
クラムシェルモードとは、「MacBookを閉じた状態で外部ディスプレイに接続して使うモード」のこと。

一般的に、ノートパソコンは開いた状態で使われるのが基本ですが、MacBookは「閉じた状態でも外部ディスプレイに接続していればスリープにならないモード」が搭載されています。
そのおかげで、MacBookをデスクトップパソコンのように使えるんです。
Mac ノートブックで外付けのキーボードやマウスを使っていれば、外付けのディスプレイを接続した後で内蔵ディスプレイを閉じることができます。
Apple公式サイト Macにディスプレイを接続するより引用

「別にノートパソコンのままで良くない?」と思いますが、ちゃんとメリットもあるんです。
対応しているMacBookは?
基本的に、全てのMacBookシリーズが、クラムシェルモードに対応しています。
現在のM1/M2チップ搭載のMacBookはもちろん、以前に販売されていたIntel製チップ搭載のMacBookももれなく対応しています。

MacBook AirでもMacBook Proでも、分け隔てなく使えるのは助かりますね。
クラムシェルモードのメリット・デメリット
まずはクラムシェルモードのメリットとデメリットを紹介します。
クラムシェルモードのメリット
外部ディスプレイで快適に作業できる
クラムシェルモードの1番のメリットは、外部ディスプレイの広い領域で、快適に作業できることです。
やはり外部ディスプレイを使うと、たくさんの資料をならべて表示したり、チャットツールを常時表示できたりするので、ノートパソコンの小さな画面より作業がはかどります。

例として、「MacBook Airを使っているあなたが、27インチのフルHD(1920×1080)ディスプレイに接続して使う」と仮定して考えてみます。
画面サイズを基準に考えてみると、MacBook Airは13.3インチなので、27インチのディスプレイを使うと、そのサイズは4倍大きくなります。
モニターのサイズを示す「○○インチ」とは、画面の「対角線の長さ」を表しています。
ロジテック株式会社 インチって何?モニターサイズの調べ方やサイズの違いによる特長もご紹介より引用

解像度を基準に考えてみると、MacBook Airをそのままの状態で使っていると、1440×900で表示されているので、フルHD(1920×1080)は2回りほど広くなります。

こうやって考えてみると、外部ディスプレイの快適さがなんとなく想像できますよね。
ノートパソコンに慣れていると不便さは感じませんが、やはり外部ディスプレイを使ったときの快適さは別格です。

27インチのフルHDディスプレイを想定していますが、32インチの4Kディスプレイなどを使えばもっと広く便利になりますよ。
姿勢が良くなって疲れが減る
MacBookをクラムシェルモードで使うと、外部ディスプレイを使用するので目線が上がり、姿勢が改善されるので、作業時の疲れが減ります。
ノートパソコンで作業をしていると、どうしても視線が下を向いてしまうので猫背になってしまいがちです。
特に、集中して作業していると小さい画面にグッと寄ってしまうことがあるので、休憩した時なんかに疲れがにじんでくることもありますよね。

作業姿勢は、ノートパソコンスタンドを使ってもある程度解決できますが、やはりMacBookの画面は小さいので、結局よく見るために目を凝らして画面に近づいてしまうことも。
テレワークや副業など、自宅で作業する時間が増えている人は、体に負担をかけないように作業する環境に少しだけ投資すると、かなりコスパがよいのでオススメです。

最終的には机やイスもとなりますが、まずはクラムシェルモードで簡単に改善を狙いましょう。
好きな周辺機器を選べる
クラムシェルモードを利用するためには、外部ディスプレイやキーボードなどの用意する必要があります。
好きな製品を利用できるので、使い慣れているメーカーの周辺機器などを選んで使ってみると、MacBookで作業していた時とは段違いで作業しやすくなります。
自分が使いやすいアイテムを使って作業するとストレスがなくなるので、同じ作業をしていても、効率的かつ良い仕事になることが多いんですよね。

たとえばボクの場合、マウスはロジクール M750を使っています。
5,000円ほどと買いやすい価格ながら、3台のマルチペアリング、高速スクロールホイール、カスタマイズ可能なボタンが合計6つといった、ハイエンドマウスを凌駕する超コスパな製品です。

たかが周辺機器、されど周辺機器。
せっかく作業効率を上げられるのに、凝らないのはもったいないですよ。
作業を効率よくできるオススメの周辺機器は、のちほど紹介します。

良い周辺機器は長期間使えるので、意外とコスパが良いんですよ。
デスクが広くつかえる
クラムシェルモードはMacBookを畳んで使うので、デスクが広く使えるようになります。
ノートパソコンを目の前で使っていると手元が埋まってしまいますが、クラムシェルモードなら机の端っこに置いておけばOK。
MacBookを広げていた分、代わりに手帳などを広げたり、iPadなどのタブレットを置けるスペースができるんです。

これも後で紹介しますが、MacBookを立てておくスタンドを用意すると、さらに机が広く使えるので、より快適になりますよ。
クラムシェルモードのデメリット
周辺機器の購入にお金がかかる
先ほど好きな周辺機器を使えるのがメリットと伝えましたが、それを購入するのにお金がかかるのがデメリット。
特に外部ディスプレイはそれなりに高く、良いディスプレイを購入しようとすると5万円ほどかかってしまう場合もあります。

こういった時は、物の値段を1年あたりのコストに置き換えてしまうと結構スッキリします。
例えば、ボクが先ほど紹介したマウスも、買った当時は1万円ほどしましたが、7年使ったので年間コストは1,500円程度。
1ヶ月100円ちょっとと考えると、快適に作業できるためなら払える金額ですよね。

確かに高価な初期投資になりますが、どうせ長く使うので意外と安価な投資だったりします。
動作が不安定なことがある
クラムシェルモードの動作は、基本的に少し不安定なところがあります。
MacBookをディスプレイに接続した時に、なぜかディスプレイの設定が異なっていたり、そもそもディスプレイに表示されない、なんてことも。
これはUSB-Cケーブルの表と裏を変えた時の設定項目ですが、表側はリフレッシュレート144hzでHDRに対応しているのに対し、裏側はリフレッシュレート120hzでHDRのチェックがなくなってしまいました。


機器の相性などもあるので一概には言えませんが、こういった問題はMacBookの再起動や、周辺機器の再接続で治るパターンが多いです。
クラムシェルモードはうまく動作している時は快適で良いのですが、こういった不安定さが顔を出すと、ちょっとだけ面倒に感じてしまいます。

あきらめのような割り切りが、クラムシェルモードとうまく付き合うコツかもしれません
こういった不具合などについては、「クラムシェルモードのよくある疑問」の項目で解説しています。
クラムシェルモードのやり方
続いて、クラムシェルモードのやり方について解説していきます。
クラムシェルモードのやり方
Mac側での設定は特に必要なし
macOS 12.4では、クラムシェルモードを開始するための設定は特に必要ありません。
macOS 12.4以前では、「設定>Bluetooth>詳細設定」の項目に「Bluetoothキーボードでのスリープ解除を許可」などの設定はありましたが、今はありません。

macOS 12.0から変更になったようなので、心配しないでください。

クラムシェルモードのために最低限用意するもの
クラムシェルモードを行うために、最低限用意する必要があるのは以下の5点です。
最低限用意するもの
外部ディスプレイ【おすすめ:DELL S2722QC】
まずはMacBookをクラムシェルモードにしたときに表示できる、外部ディスプレイが必要です。

ディスプレイはとても種類が豊富で、何を選んだら良いかが分かりづらいと思うので、選ぶためのポイントを2点だけ、お伝えします。
この2点だけ守ったディスプレイを選べば、少なくとも使っていて不便なことはありません。
- 解像度:フルHD or WQHD or 4Kのどれか
- 端子:HDMI or USB-C を備えているもの

特に、もしあなたがお使いのMacBookにUSB-C端子が搭載されているなら、必ずUSB-C端子が搭載されたディスプレイを選ぶべきです。
MacBookに給電しながら映像出力が行えるので、ケーブル1本で接続が完了するストレスフリーな環境が手に入りますよ。
>> Amazonで「USB-C端子搭載ディスプレイ」を探してみる

もしUSB-C端子がないMacBookでも、HDMIやMini DisplayPort出力を使えば、ディスプレイ出力できるので安心してください。
とにかく1番オススメのものは、DELL S2722QCです。
この外部ディスプレイは、クラムシェルモードで使うには至れり尽くせりの性能を持っているんです。
- 27インチ(MacBook Airの4倍の広さ)
- 4K(フルHDの4倍の解像度)
- USB-C(最大65Wで給電可能)
- HDMI ×2
- ステレオスピーカー付き
- 縦横回転・高さ調節可能なスタンド付き
これだけの性能をもちながら、実売50,000円以下なのもポイント。
迷ったらこれを買っておけば間違いない、超コスパの外部ディスプレイです。

ボクはWindows用のゲーミングモニターを流用していますが、それさえなければこのディスプレイが使いたいです。
キーボード【おすすめ:Apple Magic Keyboard】
MacBookをクラムシェルモードにしてしまうと、キーボードも使えなくなるので別途用意が必要です。
個人的なオススメは、ありきたりですがApple Magic Keyboardです。

Apple Magic Keyboardは、MacBookのキーボードと一切変わらないので、全く同じ使い勝手でストレスフリーに作業できます。
個人的には、「Macしか持ってないから、キーボードはMac専用品でも問題なし」なんて人は、迷わずMagic Keyboardを使うべきかなと感じています。
使い勝手などの詳細については、Magic Keyboardの紹介記事にまとめてあります。

もし、Windowsのパソコンを既に持っていて、MacとWindowsのキーボードを共用したいなら、Logicool MX KEYSが使いやすいですよ。
マルチペアリングが搭載されているので、ボタンを押すだけで簡単に接続先を切り替えられます。
テンキー付きのMX KEYSと、テンキーレスのMX KEYS miniがラインナップされており、miniの方はグラファイト・ペイルグレー・ローズのラインナップがあるのも魅力。
MacとWindowsで共用できるように両方のキーがプリントされているのも、嬉しいポイントです。



ボクはMacを使う時間がはるかに多いので、今回はMagic Keyboardを選びました。
マウス【ロジクール M750 or Master 3S】
ディスプレイ、キーボード…とくれば、お次はマウス。
マウスは何を使っても問題ありませんが、クラムシェルモードではMacBookにケーブルを数本接続して端子が埋まる可能性があるので、できればBluetoothマウスを使うのがベター。
オススメのマウスは、先ほどちらっと紹介したぶっちぎりの超コスパ製品のロジクール M750です。

このマウスが特に優れているのが、5,000円ほどの買いやすい価格ながらも、ハイエンドマウスを凌駕する機能を持っていること。
テレワークで複数PCを使い分けたりするのに便利な最大3台のマルチペアリング、WebサイトやExcelシートの閲覧に便利な高速スクロールなど、M750を使って不満に思う人はいないと断言できます。
もちろん、エルゴノミクスを考慮された形状なので手へのフィット感もバツグンです。

また、「1mmも妥協したくない!」という人におすすめなのがロジクール MX Master 3S。
M750同様の優秀さを持ちながら、さらに快適な高速スクロール、カスタマイズの幅が広がるボタン、ガラスの上でも使えるセンサーなど、これ以上ないクオリティで仕上げられているフラッグシップマウスです。

ケーブル【USB-Cケーブル・HDMIケーブルなど】
ディスプレイに接続するためのケーブルは、使っているMacの端子に合わせたケーブルを使えば問題ありません。
- USB-C端子がある → USB-C – USB-C / USB-C – HDMI
- HDMI端子がある → HDMI – HDMI
- Thunderbolt端子がある → Mini DisplayPort – HDMI
多くのケーブルは、外部ディスプレイを購入した際に付属しているので、ケーブルを用意する必要はほとんどありません。
「自分の机のレイアウトの都合上、ケーブルの長さが足りない」なんてときだけ購入しましょう。

モニターに付属しているケーブルは、意外と高性能なものだったりするので、使えるならそれで十分です。
ボクはUSB-C – HDMIケーブルが必要だったので、Amazonベーシックのケーブルを購入して使っています。

Amazonベーシックは、安くて品質が安定しているので、割と好んで愛用しているものが多いです。

充電器【MacBookに付属していたものなど】
充電器は、基本的にMacBookに付属していたものを使えば問題ありません。
ボク自身も、そこまで充電器にこだわりがないので、MacBook Pro 13インチに付属してきたものを使っています。

ただし、USB-Cハブを経由して給電したときに、まれに給電能力が下がってしまう場合があります。
そういったときだけ、より高出力な充電器を購入するのがオススメです。

充電器って意外と高いので、抑えられる出費は抑えたほうが良いですよ。
クラムシェルモードをはじめる手順
クラムシェルモードを始めるには、以下の手順を踏んで行います。
- 下準備MacBookにログインし、開いた状態にする。
- 手順①MacBookに充電ケーブルを接続する。
注:MacBookとディスプレイをUSB-C – USB-Cケーブルで接続する場合は不要。(ディスプレイから給電されるため)
- 手順②MacBookと外部ディスプレイをケーブルで接続する。
- 手順③外部ディスプレイに映像出力されたことを確認する。
- 手順④マウスやキーボードを接続しておく。
- 手順⑤MacBookを閉じる。
- クラムシェルモードに移行する。
意外と忘れがちなのが、充電ケーブルの接続です。
実は、Apple公式サイトを確認してみても「給電していないとクラムシェルモードは実行できない」とは書いていないんですよね。
Mac ノートブックで外付けのキーボードやマウスを使っていれば、外付けのディスプレイを接続した後で内蔵ディスプレイを閉じることができます。必要に応じて、キーを押すか、マウスをクリックして、外付けディスプレイのスリープを解除してください。
Apple公式サイト Macにディスプレイを接続するより引用
ですが、やはり電源ケーブルに接続していないと、MacBookを閉じたときにスリープモードに移行してしまうので、必ず給電した状態で行いましょう。
ボクはMacBook Pro 13インチを使っており、搭載されているUSB-C端子は2つ。
その両方に、充電ケーブルとUSB-C – HDMIケーブルを接続して、クラムシェルモードにしています。

こうなってしまうと空いている端子がないため、別の機器を接続できなくなってしまうので、後述するUSBハブがあると便利です。
クラムシェルモードにあると便利なもの
先ほどは最低限必要なものを紹介しましたが、ここではクラムシェルモードを行ううえで、あると便利なものを紹介します。
これらはなくても問題ないので、必要に応じて準備すれば大丈夫です。
あると便利なもの
- スタンド【おすすめ:ソニック ノートパソコンスタンド or Twelve South BookArc】
- USBハブ【おすすめ:Apple純正品 or Anker PowerExpand 7-in-1】
- Web会議用アイテム【おすすめ:Logicool ウェブカメラ C270n】
スタンド【おすすめ:ソニック ノートパソコンスタンド or Twelve South BookArc】
クラムシェルモードにしている際にMacBookを平置きしていると、少し邪魔になってしまうことがあります。
そんなときに便利なのが、ノートパソコンスタンドです。
ノートパソコンスタンドは大きく分けて2種類あり、本棚のように真っ直ぐ立てるタイプと、平置きのまま浮かせるタイプがあります。
ボクは本棚のように真っ直ぐ立てるタイプを使っており、デスクの端っこに置いて省スペース化して使っています。
イチ押しのノートパソコンスタンドは、ソニックのフェルトカバー付きのものです。

フェルトを用いたやさしいデザインになっているので、あまりガジェット感を出したくない人にもオススメ。
詳細は以下の記事にまとめてあるので、気になった方はご覧ください。

また、ロングセラー製品のTwelve South BookArcもおすすめです。
前述のスタンドとはうってかわってガジェット感のあるスタンドですが、デザインもさることながら吸排気を邪魔しないのもメリット。
動画編集や3D CADなどのハードな作業をする人に最適なスタンドです。


ほかには、ノートパソコンを浮かせるタイプのスタンドを使うと、Macを閉じなくてもサブディスプレイとして使えるようになるので、ZoomやSlackを常時表示したりするのに使えます。
クラムシェルモードの接続不具合が起きたときなんかは、サッと開いて再起動できたりするので、省スペースより安心感や拡張性を求める人は、このタイプがオススメです。
こちらも詳細は以下の記事にまとめてあるので、気になった方はご覧ください。

スタンドがあると机の上がスッキリするので、あまり大きくない机を使っている人は必須級のアイテムかなと思います。

なくてもなんとかなりますが、あると便利な製品です。
USBハブ【おすすめ:Apple純正品 or Anker PowerExpand 7-in-1】
先ほどはケーブルをMacBookに直接挿して紹介しましたが、クラムシェルモードで使うならUSBハブがあると便利。
USB-C端子を搭載したMacBookなら、USBハブを1本接続しただけでクラムシェルモードができるようになります。

ボクの環境だと、外部ディスプレイにはHDMI端子しかついておらず、MacBook Pro 13インチとの接続にはUSBハブが必要でした。

ハブを使えば、1本のケーブルを挿すだけなので本当に楽なんですよね。
USB-Cハブにはさまざまなものがありますが、購入するなら「Apple USB-C Digital AV Multiportアダプタ」か「Anker PowerExpand+ 7-in-1 USB-C PD メディアハブ」のどちらかがおすすめです。


また、こちらの記事ではMacBookに最適なUSB-Cハブを紹介しているので、気になった方はぜひご覧ください。
Web会議用アイテム【おすすめ:Logicool ウェブカメラ C270n】
最後はWeb会議用のアイテムです。
MacBookでは内蔵マイクとカメラを用いて行なっていても、クラムシェルモードにしてしまうとどちらも使えなくなってしまいます。
そんなときは、外部ディスプレイ上部に取り付けるWebカメラがあると便利です。
Logicool ウェブカメラ C270nはお手頃価格ながら、720pの高精細なカメラにマイクが内蔵されているので、これ一つでWeb会議がスムーズに行えますよ。

クラムシェルモードについてのよくある疑問
クラムシェルモードについてのよくある疑問について、お答えします。
MacBookに熱がこもってしまわないか気になる
M1チップ搭載モデルであればファンレス or ファンがほぼ動かないため、熱や冷却に関しては、ほとんど気にしなくて問題ありません。
Intel製チップや、M1 Maxチップなどを搭載している場合にはファンが回っているため、風の通りが良いところで作業するのがオススメです。
もし動画編集などの重い作業を行う際は、M1チップでもIntel製チップでも、クラムシェルモードではなく開いておく方が無難です。

ボクが使っているMacBook Pro 13インチにはM1チップとファンが搭載されており、重い作業の際はファンが回る仕様です。
ただ、主にブログの執筆や軽い画像編集などを行なっていますが、その程度の作業ではクラムシェルモード中にファンが回ることはありません。
2014年製のIntelチップ搭載MacBook Proでは、熱くなってファンが回っていたので、M1になってクラムシェルモードのストレスが減ったなと感じています。

Appleが公式で作った機能なので、問題があったら実装しませんよね。
熱などによるMacBookのバッテリー劣化が気になる
クラムシェルモードで使っていると、基本的にMacBookを常時充電していることになるため、バッテリーの劣化が気になります。
ですが、クラムシェルモードに起因するバッテリーの劣化は、あまり気にする必要ありません。
MacBookに搭載されているリチウムイオンバッテリーの劣化は、主に充電されつづけることが原因です。
リチウムイオンバッテリの容量が減るのには、大きく3つの原因があります。
1つ目の原因は、電極自体の劣化です。負極材料として使用されている炭素の分子構造が徐々に変化することで、炭素内に収められているリチウムイオンの量が減ります。この変化は熱によって加速され、また充電されている状態でも加速されます。
TDK株式会社 第127回 デジタル生活で活躍するバッテリの劣化はなぜ起こるの?より抜粋
しかし、最近のMacBookは充電制御を行なっているので、バッテリー残量が100%の際は充電を停止するようになっています。
実際にMacBookのシステムレポートから確認してみると、やはり充電が停止されているのがわかります。

どうしてもバッテリーなので、使った分劣化するのは事実ですが、クラムシェルモードが原因でダメに…というのは気にしなくて大丈夫ですね。

充電制御のおかげで、安心してクラムシェルモードを利用できますね。
クラムシェルモードがうまく動作しない
クラムシェルモードがうまく動作しない場合、以下の4つのステップで確認していきましょう。
クラムシェルモードの動作不良は原因がいたるところにあるので、一つずつ原因を洗い出して特定していくと良いです。
- ステップ①電源ケーブルの接続を確認
電源ケーブルが緩んでいないか、接続されているかを確認します。
それでもダメな場合は、ケーブルそのものを交換して確認します。→ ケーブル交換で直った場合、電源ケーブルが原因です。
- ステップ②ディスプレイケーブルがしっかりとつながっているかを確認
ディスプレイ出力のケーブルが緩んでいないか、接続されているかを確認します。
それでもダメな場合は、ケーブルそのものを交換して確認します。→ ケーブル交換で直った場合、ディスプレイケーブルが原因です。
- ステップ③ハブなどの周辺機器の接続・不良などを確認
USBハブなどの周辺機器を介している場合、一旦接続を解除し、ディスプレイなどを直接接続してクラムシェルモードが動作するかを確認します。
→ 直挿しにして直った場合、USBハブが原因です。
- ステップ④外部ディスプレイやMacBookを再起動
外部ディスプレイやMacBookを再起動し、誤作動している可能性を確認します。
→ ディスプレイなどの再起動で直った場合、誤作動が原因です。
- ステップ⑤これで治らない場合、Appleサポートなどに問い合わせ
macOSやMacBook自体の不調の可能性もあるので、Appleサポートに問い合わせて対応してもらいましょう。
これで原因を特定したら、その部分を改善すると直る可能性があります。
少々根気が必要ですが、機器の相性もあるので、色々試してみるのが大切です。

最終的にはAppleサポートなどに問い合わせて、プロの力を借りてみましょう。思わぬ解決策があるかもしれません。
デュアルディスプレイはできる?
Macは、使っているモデルによって接続できるディスプレイの数に制限があります。
他社製ソフトウェアなどを用いて無理やり使う方法もありますが、基本的にはApple公式サイトに記載されている台数しか利用できません。
2022年6月現在、Apple公式サポートページに記載されている、Appleシリコン搭載Macのディスプレイ接続台数をまとめておきました。
Appleシリコン搭載Mac
- M1搭載Mac:最大 1台(Mac miniのみ 2台)
- M1 Pro 搭載Mac:最大 2台
- M1 Max 搭載Mac:最大 4台(Mac Studioのみ 5台)
- M1 Ultra 搭載Mac:最大 5台
Intel製チップ搭載Mac
モデルにより出力可能台数が異なるので、Apple公式サポートページより要確認。

もしM1/M2チップで2台以上繋ぎたい人は、他社製ソフトウェアの導入などを検討しましょう。
スピーカーにつなぐ方法は?
外部ディスプレイにUSB-CやHDMIで接続した場合、音声の信号も含めてディスプレイに送られます。
なので、外部ディスプレイにスピーカーが搭載されているのであれば、他にスピーカー接続する必要はありません。


ディスプレイのスピーカーから音が流れてきます。
もし外部ディスプレイにスピーカーが搭載されていない場合は、以下の方法でスピーカーに接続する必要があります。
- MacBookの3.5mmヘッドフォンジャックから有線接続する
- モニターの3.5mmヘッドフォンジャックから有線接続する
- MacBookのBluetoothと無線接続をする
ボクはモニターの3.5mmヘッドフォンジャックからYAMAHA SR-C20Aというサウンドバーに有線接続して使っています。
これなら設定などは一切変えずに、WindowsからもMacからも音声を出力できるので気に入っています。
まとめ:クラムシェルモードは快適なのでぜひ使ってもらいたい

今回はMacBookのクラムシェルモードについて解説しました。
少々コストはかかりますが、やはり広いディスプレイで快適に作業できるのはクラムシェルモードならでは。
MacBook Proを購入して半年ほどクラムシェルモードにせず使っていましたが、やはりもっと早いうちから使っておけばと感じるほど、今は効率良く作業できていると感じます。
まだ試したことのない人は、ぜひクラムシェルモードにしてMacBookを使ってみてください。
以上、カクタケイ(@kakutakei)でした。